出版社内容情報
大丈夫。孤独で寂しいのは、みんな同じだよ。
noteで大人気!渋谷のバール・ボッサ店主が描く、
思い通りにならない人生を救う極上のショートストーリ集。
片想いしか知らない。一度しか会えなかった。気持ちはいつも届かない――。
どんな人とも一度しか会えない「さよならの国」にある“完璧な人間関係”
「一生に一度しか恋ができない国」では“片思いしか知らない”人ばかり
これからの「人生を20歳で全部決める国」で“50歳で最後の恋をする”と決めたら
「24時間だけなりたい者になれる国」の“哀しみと喜び”
誰もが自分だけの世界で一度きりの人生を生きている……ほか15篇。
まるでバーに入ったような小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
53
大人の童話のような色合い。優しく、ふっとこころに灯が燈るような小品集。ゆっくりと噛みしめながら、自分の中に取り込む。それぞれの小品の世界を思い浮かべてみる。少しずつ、その色合いは違うが、淡い色を感じるのが共通している。五感で感じ、身心の力を緩める時間につながる。2024/01/06
ひろみ
14
とても短いストーリーが集まった短編集。このお話のこの人は、あのお話のあの人、といったことにもなっていて。夢の中にいるようなファンタジー、優しくて淡い色味。 もう会えない人、自分の居場所、、、感想を具体的に語るというより、自分の中でただ余韻を大切に感じたい気分になります。2024/08/28
スズコ(梵我一如、一なる生命)
14
文章が上手いと思った。シンプルで肩肘張ってない、自然体な誠意に満ちた感じの良い感じ。語られる世界観は現実からスライドさせたファンタジー。余裕のある心なら、少しずつ読むなら、ふふふと笑って、あぁ今日も良い一日だと終われると思った。余裕のない心で読んだので、ファンタジー設定でも離婚は離婚でその心情を慮れと言われても逆に少し困る、、、。あと、文章は上手いんだけど、作家、小説家と自分が想定する人たちと、何か文章も訴えてくる重みも違っていて、これはなんだろうと考えるきっかけになった。答えはまだない。2024/02/15
チワ
13
SS集なんだけど、なんていうの?夜空に星がキラキラしていて、それを順番に眺めてるみたいな気持ちがした。 素敵な読書体験ができる本だけど、どこか素朴に、でも煌めいて人生ってこんなにかわいいんだって思える本だった。 天使が下界の人間へ恋に落ちた時、その人の持っているものになれると言う話が特に好き。楽器になると奇跡的な音を出すようになるんだって。天使になって推しのギターになりたい。 だいすきな一冊になった。2024/09/04
おはぎ
4
タイトルがすごく好きで手に取ってみた。絵本のようなちょっとファンタジーで静かな15話。「誰かの人生はたまたまその瞬間に居合わせただけ、すれ違っただけ。」2024/08/27