出版社内容情報
子供が出来ない理由が、
自分の種のせいだったなんて。
ドキュメンタリーディレクターの真宮勝吾は、癌で余命半年の芸人に意を決して提案する。「ここからなんとか子供を作りませんか?」だが、その芸人は無精子症だった……。
それでも諦めずに、奇跡を起こそうとする物語。
内容説明
ドキュメンタリーディレクターの真宮勝吾は、癌で余命半年の芸人に意を決して提案する。「ここからなんとか子供を作りませんか?」だが、その芸人は無精子症だった…。それでも諦めずに、奇跡を起こそうとする物語。衝撃の男性不妊小説。
著者等紹介
鈴木おさむ[スズキオサム]
1972年生まれ。放送作家。多数の人気番組の企画・構成・演出を手がけるほか、小説『芸人交換日記―イエローハーツの物語』『名刺ゲーム』、エッセイ『ブスの瞳に恋してる』、ドラマ「奪い愛、冬」「M 愛すべき人がいて」の脚本の執筆など多岐にわたり活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sayuri
72
涙腺緩みっぱなし。主人公はドキュメンタリーディレクターの真宮勝吾。イタさを武器に面白いと思われる作品を順調に制作している。そんな勝吾の元へ、人気お笑い芸人の入鹿一太から自身のドキュメントを撮影して欲しいと依頼が入る。余命半年と宣告された一太に勝吾が提案したのは無精子症を克服し子供を作る事。男性不妊がテーマだが作品を通して描かれるのは命の重み。綺麗事だけではなく人間のエゴイズムな部分の描写は実にリアルだ。いくつもの奇跡が重なり自分が存在している事を改めて感じさせてくれる。受け継がれる命のバトンに感涙の一冊。2021/10/20
きみたけ
56
タイトルを見て鈴木おさむのエッセイ本かと思いきや、感動の小説作品でした。著者は放送作家(2024年3月まで)で脚本家の鈴木おさむ氏。妻は森三中の大島美幸。著者自身の経験を踏まえつつ、いまだ多くは語られることのない「男性不妊」という難問と真剣に向き合った小説。不妊治療の現場における夫婦の葛藤、「いのち」の尊さ、芸人としての生き様など、鈴木おさむの目線で捉えてきた独自の感性を本から読み取ることができました。2024/08/19
Nyah
50
良かったです。/ドキュメンタリーディレクターの真宮勝吾は、ホームレスや、赤ちゃんが産まれるシリーズのドキュメンタリーを撮っていた。ある時、癌で余命半年の芸人から自分を撮って欲しいと依頼される。そして、彼に子がいない事から子供を作ってみないか提案する。しかし、その芸人は無精子症。TESEという手術が出来ることを調べて、医師や彼らを説得する。初めは「オイシイ」いい画が撮れるという目線で取り組んでいた勝吾が2人の気持ちに寄り添い、奇跡を目指す。そんな勝吾は‥という話。タイトルからキワモノかと思ったけど一気読み 2022/02/21
えりまき
30
2021(304)軽い気持ちで手に取りましたが、命に関する重い話でした。泣きました。TESE(精巣内から直接精子を取り出す手術)は初めて知りました。痛そうです。不妊治療の進化を感じました。余命宣告された兄弟コメディアンの兄・一太。最期まで芸人として面白くありたいと、余命をかけて不妊治療にチャレンジします。ドキュメンタリーディレクター勝吾と、弟・三佑、妻・理子、息子の一理。 2021/11/30
きいみ
25
とてもインパクトがあり目を引く題名だが内容を想像出来るので一度は素通りしたがやはり気になり一読。 そのまま…男性不妊小説。ガンで余命半年…無精子症の芸人…常に面白くあり続けたいという一太の生き様。 人は余命宣告を受けたらどのように余生を過ごすのか。病と戦いながらも自分の生きた証を残したい一太の強い思いがヒリヒリ伝わって切ない。 これから生まれる命。これで終わろうとする命。『男性不妊』がテーマではあるけれど命の重みを感じさせられた。こんなに泣かされるとは…。堕胎手術やTESEの描写も、リアル。オススメです。2021/12/30
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