出版社内容情報
「一生懸命仕事をし、楽しい時間を作って行こう。母がそうであったように一日一日をきちんと生きていこう」
最愛の母が遺してくれたものとは何だったのか?
長引く自粛生活、コロナにはどう向きあう?
正に人生は悲喜こもごも、日常の些細なことに宿る大切なことを思い起こさせ、元気をくれるエッセイ。朝日新聞人気連載書籍化!
時々チクリと胸を刺す「後悔」という感情/深夜突然、心臓がバクバクと脈打つ/「ピアフ」で起きた自分の中の革命/47年ぶりの恩師との再会、恩師の言葉/母の全てを想いながら/ない、ない、ない!ロンドン出発前夜、パスポート紛失?/駅で会った93歳の夫人から学んだこと/そうだ、セーターを編もう/開演前から大興奮!?クイーン日本公演/命の煌めき見せる場所・歌舞伎座/何が起こっているのか。志村けんさんの知らせ/長引く自粛生活に思うこと/息子ならではの死生観/杉村春子先生からのバトン ほか 〈本文より〉
内容説明
96歳で逝った母。丁寧に正直に真っ直ぐに…最後の最後まで「誰かのお役に立ちたいの」と言っていた。あれから3年。コロナ禍の生活の中で直面することの数々。母の生き方の哲学がいま教えてくれるもの―。朝日新聞人気コラム書籍化!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
81
大竹しのぶさんの最新のエッセイ集です。前2冊と比べると小回りになって少し厚くなりました。読んでいていつも共感を覚えることが多いのですが、やはり往年の大女優の杉村春子さんやエディット・ピアフのことなどが印象に残ります。また最近のハロウィーンのことなども書かれていて同感の思いを感じました。本当に何時から日本人はこんなふうになってしまったのか、同感です。2022/10/30
くろにゃんこ
29
読みながら私も母のことを思い出し涙々でした。そして今回は二千翔くんの言葉の数々がクリーンヒットで(笑)しんどい時には思い返そうと思います。そんな訳で今回のエッセイはしみじみと心に響き、そしてしのぶさんのパワーに元気をもらう読書でした。次作も待ち遠しい♪2023/03/16
青木 蓮友
19
憑依タイプの近寄りがたい大女優という印象だった大竹しのぶさん。なんか前衛的で難しい人なのかなと思っていたら全然ちがって勝手にびっくりしてしまいました、素敵、好き。まっすぐに天然でした。ちょうどわたしも母を亡くしたばかりなので、しのぶさんの心情の波に心地よく乗りつつ、しみじみ読み進めました。一緒に頷いたり、少し先を予習したり、ふと思い出したり。いいですねホント読書って、手を握ってもらったみたいな温もり。ひとつ身体が緩まりました。そして「あの方」の話題がわりと出てきてほっこり、とびっきりの笑顔がたまりません。2022/01/11
uran
10
毎週しのぶさんのラジオを聴いているので、声が聞こえるような感じで読了。濃くて凄い交友関係。お母様のお話に涙。クスッと(どころじゃない!)笑える言動。いや〜〜素敵です。2022/06/17
yunyon
7
ずいぶん前に、「奇跡の人」の舞台を見て、憑依系女優とはまさにこの人なんだな~って思った。お母様を亡くされたこと、息子さん、娘さんのこと、同じような年代で、娘を亡くしてしまった聖子さんとこの人の子育てはどう違ったんだろう、なんて考えながら読んだけど、そんなことの答えはもちろん無くて。さんまさんとのテレビでの掛け合いや、今でも記念日のお祝いをしていたり、さんまさんの実子ではない息子さんとの繋がりを読むと別れない選択肢もあったのでは?と思いつつもあの時わかれたからこその今かも…。とにかく舞台の姿が見たくなった!2022/08/26