内容説明
山伏修験者を兵道家として召し抱え、加持祈祷や、敵の呪詛調伏に当たらせていた薩摩藩。歴史ある薩摩兵道家の家に生まれ、天賦の才と厳しい修行により強い霊力を備えるに至った石田鉄彦は、西郷隆盛の密偵として京に上る。薩長同盟から戊辰戦争、江戸無血開城へと、日本の夜明けのために奔走する西郷を支え、裏舞台で霊力を発揮する鉄彦。しかし鉄彦たちに、かつて滅びた南朝の手に天下を取り戻そうとする闇の勢力が襲いかかる。呪詛によって江戸の結界を破ろうとする闇の勢力と、それを阻止しようとする鉄彦の熾烈な戦いが始まった―。現代の怪僧による歴史スペクタクル小説!
著者等紹介
池口恵観[イケグチエカン]
高野山真言宗傳燈大阿闍梨、定額位、大僧正。医学博士。高野山別格本山清淨心院住職。1936年鹿児島県生まれ。鹿児島で五〇〇年以上前から続く修験行者の家に生まれ、幼少の頃から真言密教・修験道の修行に励む。63年、二七歳で初めて八千枚護摩供を修し、これまでに、日本で一〇〇回、中国西安の大興善寺で二回、計一〇二回成満した。89年には前人未踏の百万枚護摩行を成満。山口大学、広島大学ほか、多くの大学医学部の客員教授・非常勤講師も務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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