淳子のてっぺん

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  • サイズ 46判/ページ数 439p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784344031685
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

2016年10月に逝去した登山家・田部井淳子。男女差別が色濃い時代、女性として世界で初めてエベレスト登頂に成功した彼女は、どのように生き、どのように山に魅入られたのか―その物語を完全小説化。山を愛し、家族を思い、人生を慈しんだ淳子が、その“てっぺん”に至るまでの、辛く苦しくも、喜びと輝きに満ちた日々。すべての女性の背中を優しく押してくれる、感動長篇!

著者等紹介

唯川恵[ユイカワケイ]
1955年金沢市生まれ。2002年『肩ごしの恋人』で第126回直木賞受賞。08年『愛に似たもの』で第21回柴田錬三郎賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ナイスネイチャ

194
図書館本。これは面白い。プロローグで気持ち持っていかれました。プロローグとエピローグ以外は実在した女性登山家の半生。女性だけでエベレスト登頂するまでの苦悩と覚悟。家庭を持ちながらエベレストに挑もうとするには家族の支えが不可欠。最後のてっぺんの意味が秀逸。2017/12/11

しんたろー

190
数々の輝かしい登頂を果たした登山家・田部井淳子氏の実話に基づいた物語は、山に興味ない私でも共感できる「熱い」ドラマが満載で、ページ数の多さが気にならない程サクサク読めた。男尊女卑がまかり通る昭和中期に、夢を諦めず突き進んだ主人公は勿論、支えた周囲の人々も素敵で(御主人は「夫の鑑」…自身を省みた…苦笑)多少の脚色はあるにせよ涙腺が緩む場面も多かった。尊敬する先輩で女優の市毛良枝さんから登山の魅力と共に御本人のお人柄を聞かせて頂き、逢わせて貰える機会もあったのに、無関心ゆえに逃した事が今となっては悔やまれる!2021/09/27

ウッディ

178
登山家の田部井淳子をモデルにした長編小説。彼女がどの様に山と出会い、日本を代表するクライマーになり、世界で初めてエベレストの頂きに立った女性になったのか。そして、彼女の「てっぺん」とは?山は男の世界という女性への偏見、アンナプルナでの女性登山隊員達の確執、仲間の死と滑落への恐怖などと闘ってきたのかが語られています。家族の理解と協力、自分が山から与えてもらったものへの感謝を形にした震災被災地の子供に対する活動がプロローグとエピローグで語られ、温かい気持ちで読み終えることができました。面白かったです。2018/03/23

utinopoti27

166
ビターな大人の恋愛小説で人気の作者が、今回は登山家・田部井淳子の半生記に挑戦だ。装備も周辺環境も劣っていた当時にあって、女性だけのチームでエベレスト登頂に成功する快挙。登山家としての勇気と決断力はもとより、群を抜くコミュニケーション能力があればこその偉業だったのでしょう。それにしても、多額の資金や膨大な時間と労力を消費する実態には驚かされるばかり。『神々の山嶺』のような鬼気迫る山岳小説もいいけれど、淳子が生涯をかけて目指した「てっぺん」の暖かさにほっこりする本作も、爽やかな感動を覚える良い作品でした。2019/04/08

hiro

156
やっぱり山岳小説はいいなぁと改めて感じた。初めて読んだ山岳小説は『氷壁』、そして『白きたおやかな峰』だった。やはり小説でも登頂には成功してほしいと思うので、登頂成功が描かれた作品の読後は、間違いなくスッキリする。ましてや、女性として世界で初めてエベレストに登った田部井淳子さんの実際のエベレスト登頂を小説化したこの作品は、きれいごとだけを書くのではなく、女性登山隊ならでは問題や、家族の後押しも描かれていて、より一層リアルティがあり、400頁を超える作品ながら、最後まで楽しく一気に読むことができた。おすすめ。2018/02/25

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