激しき雪―最後の国士・野村秋介

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  • サイズ B6判/ページ数 284p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784344030046
  • NDC分類 916
  • Cコード C0095

出版社内容情報

俺に是非を説くな
激しい雪が好き

新右翼のリーダーで、三島由紀夫と並び称される憂国の士の苛烈な生涯--少年時代から朝日新聞社での拳銃自決の瞬間までを、晩年10年もっとも身近にいた作家が描き切った感動ノンフィクション。

「国家権力が最も恐れた男」は、
〈自らの掟〉に忠実だったがために自決した。

平成5(1993)年10月20日、朝日新聞東京本社役員応接室で野村秋介は2丁拳銃の銃弾3発で心臓を貫き自決した。前年7月の参議院選挙期間中、週刊朝日が野村を代表とする政党・風の会を揶揄。風の会は選挙で22万票を集めたものの一人の当選者も出せずに終わっていた。なぜ自決したのか? 10月20日なのか? そもそも周囲の反対を押し切って参院選に出馬したのか?---彼の人生を決定づけたある特攻隊員との8歳の出会いから、偉大な明治男である父の影響、青春の横浜愚連隊時代、豊富な人脈との幅広い交遊、口舌の徒を嫌い自らの肉体をもって常に行動する〈肉体言語〉の思想、経団連事件・住友不動産会長宅襲撃事件・河野一郎相邸焼き打ち事件・フィリピン石川重弘救出事件の真相まで、もっとも近しい作家が書き尽くした、美学と情念で貫かれた民族派の巨星の劇的人生!

著者紹介
1953年、山形県生まれ。作家。法政大学文学部卒業。アウトローものを得意とし、代表作に『モロッコの辰』『愚連隊の元祖 万年東一』『新宿の帝王 加納貢』『新宿ヤクザ伝 阿形充規とその時代』等があり、中でも2002年に刊行された『ヤクザに学ぶ交渉術』は30万部を超える大ベストセラーとなる。他にも著書多数。

内容説明

新右翼のリーダーで、三島由紀夫と並び称される憂国の士の苛烈な生涯―少年時代から朝日新聞社での拳銃自決の瞬間までを、晩年の10年、最も身近にいた作家が描き切った感動ノンフィクション。

著者等紹介

山平重樹[ヤマダイラシゲキ]
1953年、山形県生まれ。作家。法政大学文学部卒業。アウトローものを得意とする(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

叛逆のくりぃむ

13
 平成5年、朝日新聞本社内において、抗議の自決を遂げた野村秋介士。これは、親交のあった山平重樹氏によるドキュメントである。愚連隊時代から自決までの流れが簡略ながらも描かれている。野村秋介士の実直な人柄が伺えると共に、筆者の愛も感じる構成となっている。2016/10/02

半木 糺

8
晩年の野村秋介の身辺近くにてその行動をつぶさに目撃した山平重樹 によるドキュメント。政治家、映画監督、実業家、ヤクザ等々、野村の幅広い交友関係が朝日新聞における「自決」を軸にして描かれる。野村秋介という人間は戦後の日本から急速に失われていった「美」をひたすら守り、あるいは探求した人間ではなかったろうか。朝日新聞での自決にしても、左右のイデオロギーというよりは、野村にとっての「美」が朝日(に代表される戦後民主主義社会)に欠如していたことに対する危機感と怒りであったように思える。2016/10/01

K.C.

5
なぜ手に取ったか分からない一冊。自決したことはなんとなく記憶にある程度。著者の脚色がどの程度あるかは分からないものの、ここまでぶれない生き方ができるということは、宮仕えの身としては羨ましくもあり、そこまで自らを追い詰めるものが何であったかということには興味が残る。全く方向性は違うが、前に読んだ本でも感じたとおり、「野村秋介である」ということが芯であったのかも知れない。2016/12/17

sasha

5
野村秋介、拳銃で自決のニュースには「え、なんで?」と頭のなかが疑問だらけだった。ノンポリの私でもメディアを通して触れる彼は非常に魅力的な人物だった。本書を読んでもその死の真相は分からない。多分、どれだけ言葉を重ねてもそれは推測でしかないから。ただ、思う。三島由紀夫は割腹自殺することで己のナルシシズムを完成させた。一方、野村秋介は自決することで自身を「野村秋介」たらしめたのではないか。思想・信条はともかく、こんな人物、もう出て来ないだろうな。2016/10/18

wakazukuri

4
恥ずかしながらこの事件、この野村秋介なる人物を知らなかった。三島由紀夫の割腹自殺は知っているが。それにしても、彼の生き様は凄い。愚連隊から右翼民族派へ。正義を目指し戦い、怖いもの知らずであくまでも弱者の立場で政界や経済連などと闘う。同志の信頼も厚い。文才もある。明治大学の集会で山口敏夫から明治大学出身か尋ねられた応えが「高校は網走、大学は千葉、大学院は府中」納得だ。思考・言動とも機微で温かい。 かっこいいなと思う。最後は、朝日新聞に抗議して壮絶な拳銃自殺。もっと生きて世の中の悪と戦い、斬ってほしかったな。2017/02/08

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