内容説明
高校を卒業したばかりの小麦は、ホテルのパート従業員だった父・細川幹夫が放火し、自殺を図ったホテルで素性を隠しながら働くことになった。父の自殺がきっかけで“ワケありホテル”となってしまった『クラウンホテル』だが、戦前はまるで龍宮城のような、想像を絶するほど華やかなホテルだった。ホテルには宝物が眠る金庫があり、その鍵を巡っていくつもの人生が狂わされていく。なぜ小麦の父・細川幹夫は自殺しなければならなかったのか。そして、金庫に隠された宝物とは何なのか。時を超え大きな謎が解き明かされていく極上のミステリー小説。
著者等紹介
田中経一[タナカケイイチ]
1962年東京都生まれ。立教大学卒業後、テレビ業界へ。数々のテレビ番組の演出を手がけ、多くの受賞歴を持つ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ナイスネイチャ
169
図書館本。父親が勤めるホテルに放火して自殺した過去を持ち、そのホテルに勤めて父親の自殺の真意を解いていく娘の主人公小麦。ホテルを舞台としたミステリーでしたが、前2作品が素晴らしかっただけに正直物足りない。フリーメイソンなどもっと深く掘り下げて欲しかったなぁ。すいませんちょっとがっかりでした。2016/09/18
ゆみねこ
65
かつて父が働き、放火をして自殺した老舗のホテルで、身分を隠して働くことになった・小麦。父が遺した鍵と隠された部屋、ホテル経営をめぐる陰謀。先が気になって一気に読了。あまり深読みせず楽しく読むのには良い本。楽しめました。2019/08/23
りょうこ
39
ラストレシピが良かったのでこちらも読んでみた。所々(?)な所もありましたが概ね面白く読み終えました。鍵のかかった金庫...先が気になるキーワードが出てくるので、結構スルスル読めた!今後も期待します!2016/10/01
ちゃこてい
14
ハッピーエンドが基本大好きなので、ある意味出来過ぎな感じもするけど、胸がすっとした読了感。複雑な生い立ちのホテル従業員の小麦、まだ10代。ホテル副支配人の40代の仲野。小麦を助けて力になるのは良いんだけど…わざわざ恋仲にならなくてもいいんじゃないか?と思ってしまった。サクサク読めました。2016/10/06
TAKA
13
「放火犯の娘」と言う傷を背負った小麦がその真実を見つけるために過去と対峙していくあるホテルの物語。この作者の他の作品に比べたらちょっと物足りなさを感じるけれど基本ハッピーエンドなのでめでたしめでたし。2017/12/27