内容説明
今から25年前、全力で歯ぎしりしていたあの頃の事は、あまり思い出すことはない。高円寺の薄暗い四畳半アパートの裸電球に照らされたこたつのテーブル。それからアルバイト先の管理室の薄暗いちゃぶ台。そこで、オレは映画『ラブ&ピース』のシナリオを書き始めた。来るオリンピックに沸く東京。巨大化した“LOVE”が姿を現す。愛と感動と涙のディザスター・エンタテイメント!
目次
ラブ&ピース
鈴木良一の闇
著者等紹介
園子温[ソノシオン]
映画監督。1961年愛知県生まれ。1987年、『男の花道』でPFFグランプリを受賞。2009年、『愛のむきだし』で第59回ベルリン国際映画祭カリガリ賞、国際批評家連盟賞をダブル受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Vakira
23
映画「ラブ&ピース」初日の初回で観。たまたま映画館で販売していたので早速購入。園子温好きの方 一家に一冊。映画「ラブ&ピース」の原作絵本です。園子温初の絵本に挑戦。亀くんの名「ピカドン」○○ドンと名がつけば怪獣の予感。絵本の色使い、キャラの可愛さ、新たな園子温の才能を知れて嬉しい。子温十八番の詩も堪能。ピカドンとのスタジアムでの再会シーンは涙もん。でも、もっと凄いのはオマケの短編。「鈴木良一の闇」鈴木良一は園子温自信であったのだ。凄い元気をもらい、へこたれたらこれを読みます。俺の薬。 常備薬としました。2015/06/28
ねなにょ
15
映画『ラブ&ピース』の原作本。映画は未見。ページを捲る度に、シンプルな文章とキョーレツな絵が目に飛び込んでくるカメと鈴木のラブストーリー。巻末の『鈴木良一の闇』も面白い。2016/01/27
タカラ~ム
9
現在(2015年7月)絶賛公開中の園子温監督「ラブ&ピース」を、監督自身が書籍化したもの。小説ではなくてまさかの絵本。力強く、時に繊細に、静謐にして熱のこもったタッチのイラストで物語が描かれている。巻末には、監督自身の物語として読むこともできるエッセイのような短編「鈴木良一の闇」も収録。映画を観てから読みたかったのだけど、会社や自宅の近場では公開していなくて、今のところまだ未見である。2015/07/08
味読太郎
6
やっぱり言葉の人だ。絵になっても映像になっても。2015/09/02
法水
4
叫んでいる。絵も文字も。25年前の園子温監督の叫びがこうして今、絵本と映画という形になって我々のもとに届けられたことを喜ばずにはいられない。2015/05/27