出版社内容情報
内容説明
統制されたネット時代に「かけがえのない生き方」はいかに可能か?著者初の挑発的人生論。
目次
0 はじめに―強いネツトと弱いリアル
1 旅に出る―台湾/インド
2 観光客になる―福島
3 モノに触れる―アウシュヴィッツ
4 欲望を作る―チェルノブイリ
5 憐れみを感じる―韓国
6 コピーを怖れない―バンコク
7 老いに抵抗する―東京
8 ボーナストラック―観光客の五つの心得
9 おわりに―旅とイメージ
著者等紹介
東浩紀[アズマヒロキ]
1971年東京都生まれ。作家、思想家。株式会社ゲンロン代表取締役。『思想地図β』編集長。東京大学教養学部教養学科卒、同大学院総合文化研究科博士課程修了。1993年「ソルジェニーツィン試論」で批評家としてデビュー。1999年『存在論的、郵便的』(新潮社)で第21回サントリー学芸賞、2010年『クォンタム・ファミリーズ』(河出文庫)で第23回三島由紀夫賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
人間万事塞翁が馬ZAWAZAWA
112
「ラジオ版学問のすすめ」「荻上チキSession-22」での話を聞いて、著者に興味がわいた。また朝まで生テレビでの堀紘一氏とのぶち切れバトルに、東浩紀、尖がってるおもしれーぇと思った。尖がってるがゆえに今一メジャーじゃないところ良い。著者が語る「偶然に身をゆだねる」という考え方を参考に生きていきたい。2014/10/09
yamaneko*
74
一般的に考えられているのとは真逆に、ネットは強い絆をドンドン強くするメディア。ネット世界では「自分の似姿ばかりに囲まれて」世の中分かったような気になってしまう。対抗するには、自分が動いて環境を変えること。偶然に身を委ねて、弱い絆を作ること。情報は複製できるけど、時間や欲望は複製できない。やっぱり、旅には刷新力がある。まだ知らないところに行きたい。2014/11/07
まーちゃん
69
日常に居ながらあらゆる情報を得られる時代。だがそれはリアルとは異なる。同じ人が同じ場所で検索すれば、限られた情報しか出てこない。検索ワードを変えれば 未知の世界に出会える可能性が広がる。検索ワードを変える手段として有効なのが、実際の肉体の移動(=旅)だと著者は説く。タイトルの「弱いつながり」は、偶然性に基づく、統計や確率ではない唯一度きりの人生から生まれる。/読み友さん絶賛の一冊。なるほど付箋だらけになって、どれを抜粋すれば上手く紹介出来るのか分からない。読みやすく分かった気になり満足(笑)面白かった!2015/09/16
けんとまん1007
62
東さんの本には、いつも、感心そして考えさせられる。もちろん、気持ちのいい方向へだ。強いネットと弱いつながり。帯にあるグーグルが予測できない・・・が、然りと思う。検索キーワード自体、今の自分の中からのものなので、そこから踏み出すことは難しい。そこで、実際に体験することで、新たなキーワードを得るということは、腑に落ちる。先日、ある大学でお話してきたこと(これまでも言い続けてきたこと)とも一致する。バーチャルな世界や書籍の世界だけでなく、身体を使って感じることをオススメしてきたばかり。実体験からの言葉。2016/06/04
ネギっ子gen
53
【人間は環境が作る。だから、その環境を意図的に変える】コピーを豊かにするためにこそ、オリジナルを知る。強い絆をより強くするためにこそ、弱い絆に身を曝す。そんな逆説を訴えた著者初の人生論。2014年刊。<グーグル検索のカスタマイズは、すでにかなり進化しています。/前もって予測検索をしてくれる。この技術は今後ますます進むでしょう。自由に検索しているつもりでも、じつはすべてグーグルが取捨選択した枠組みの中。ネットを触っている限り、他者の規定した世界でしかものを考えられない。そういう世界になりつつあります>と。⇒2024/07/10