目次
いくつかの角を回って角が取れ
「がんばれ」も慰めもない友がいい
「ただいま」と小さな嘘を抱きかかえ
この夫のどこに惚れたか考える
七回忌泣いた桜で笑ってる
大津波みんな流してバカヤロー
哀しみを知って笑いを深くする
句心がボーッと暮らす二人変え
アハハハハそれで万事を済ます母
お化粧をしたら心に花が咲く〔ほか〕
著者等紹介
近藤勝重[コンドウカツシゲ]
早稲田大学政治経済学部卒業後の1969年毎日新聞社に入社。論説委員、「サンデー毎日」編集長、毎日新聞夕刊編集長を歴任。現在、専門編集委員。夕刊に連載の「しあわせのトンボ」は大人気コラム。早稲田大学大学院政治学研究科のジャーナリズムコースに出講、「文章表現」を教えている。TBSラジオ「荒川強啓デイ・キャッチ!」、MBSラジオ「川柳で生き方再発見!しあわせの五・七・五」など、東西の番組にレギュラー出演。毎日新聞(大阪)では人気企画「近藤流健康川柳」の選者も務めるなど、多彩な能力を様々なシーンで発揮している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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すい
44
当初思っていたような、川柳がたくさん載っている本ではなかった。一つの川柳について数ページの解説がつらつらと連ねてある。そういう本。もっと川柳が載ってる方がよかった。お気に入りは『過ぎた日が泣いたことさえ笑わせる』『足して引きひとつ残ればいい人生』『しあわせはいつもと同じ朝にあり』『何もかもそれでいいよと澄んだ空』2014/07/14
おおにし
14
「ひとりごと増えてきたなと独り言」「物忘れ忘れたい事覚えてる」いつまでも若いと思っていても、こんな川柳に共感してしまう自分がいる。2020/06/21
退院した雨巫女。
13
《私-図書館》川柳で、元気や、笑いの句もいいが。何気ない日々の句はいい。2014/06/12
けいこ
11
川柳って、少し前まで、ちょっと世の中を皮肉るものと思っていましたが、いろいろあるんですね。「いくつかの角を回って角が取れ」「哀しみを知って笑いを深くする」「体より心にいいの歩くって」など。深いです。2014/08/18
田中寛一
8
ラジオ番組などに投稿された川柳とともに、著者の思いが記述されていた。川柳でふふ、と笑えるだけでなく、どう生活し、どういう気持ちで生きていくのがいいのか、多くの示唆をもらえた。「角があれば曲がればいい」「一句は一歩の力」「何気ない笑いが人生をつくる」「当たり前は当たり前ではない」「通俗、いいじゃないですか」「人生は腹の中にある」川柳とともに含蓄のある副題がよかった。川柳はいずれも良いものばかりだが、「本日はご破算にして床につく 徳留節」などハッとさせられた。2024/12/26