内容説明
人生や恋愛に悩みを抱える女性6人の満たされない欲望と葛藤をむき出しに描いた体と心がアツくなる恋愛小説。
著者等紹介
蛭田亜紗子[ヒルタアサコ]
1979年生まれ。札幌市出身。広告会社勤務を経て、2008年に新潮社「第7回女による女のためのR‐18文学賞」大賞受賞。改題した受賞作を含む短篇小説集『自縄自縛の私』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
❁かな❁
135
蛭田亜沙子さん初読み!新刊の『フィッターXの異常な愛情』が読みたくて図書館に予約中ですが先にこちらを読みました!幸せじゃないお話ばかりで辛い場面もありますが読みやすい文章で楽しめました!ある千円札を手にした愛とお金と性に満たされない女性達のお話。連作短編集*R18文学賞受賞作家さんは好きな人が多く(窪さん、宮木さん、彩瀬さん等)気になってたので読めて良かったです!性描写が苦手な方はダメかも知れませんが^^;「カフェ女とつけ麺男」「不肖の女」好み☆終わり方もよくエピローグも良かったです♪他も読んでみます★2015/07/19
いつでも母さん
124
お札だと思った・・それはただの紙屑だったーそれはそれで完結しても『有り』なんだと、唐突に感じた読後感。お金はお金。そして女たちの性の一片を突き付けた連作短編6作品。このどの女たちにも(男にも)感情移入はできないのに、どこかしらうすら寒い想いを否定出来ない。で、一気に読み切った。お金はこうして回って行くのだねぇ・・2017/08/03
ででんでん
79
R18受賞者の本は気になって読んでみることが多い。蛭田さんは1冊の書籍としては初めて。おもしろくないわけではないが、そんなに好きではなかった。たとえば同じく受賞者である大好きな窪さんと、私にとってどこが違うのかというと、単純に、出てくる男女に好きになれる人が少ない(いない)というところのようだ。第五話「不肖の娘」のふたり。お互いを力にしていってほしい。2020/05/28
taiko
68
1枚の千円札で繋がった6人の女の物語。 それぞれがもがき苦しんでいる。 好感の持てる主人公がいないけれど、とても興味をそそられる女たちばかり。 誰でも、何処のボタンをかけ違ったら、そんな風になってしまうかもという絶妙なストーリーでした。 表題作が好みでした。 通帳のメッセージ、届いているといいな。 そして、みんな、きっと前進している。2019/09/24
ベイマックス
65
なんちゅう内容の作品なのか。一枚の千円札を仲介とした6つとエピローグの作品集。暗いし、いたいし、やるせないし…。まっ、ここまでくると笑える部分もなくはないけれども。日曜日に読む作品じゃなかったな。明日からの仕事週間の気持ちが重くなってしまった(笑)。下には下がいると思うべきなのか。いや、他人と比べることが間違いなのか。いやはや、あまりおすすめしない物語でした。2024/02/25