内容説明
3・11以後、日本から安全は消えたのか?科学的根拠なき恐怖心にこそ元凶か?全国民に問う「あなたはこの街に住みますか?」
目次
1章 汚染はどこまで進んでいるのか
2章 千葉県、茨城県はもはや放射線管理区域
3章 放射線による健康被害のウソとホント
4章 年間1ミリシーベルト以上は危険!ではない
5章 この街に住んでも安全か、逃げ出すべきか!?
6章 柏市民からの質問―子どもたちの明日は、大丈夫ですか?
著者等紹介
小出裕章[コイデヒロアキ]
1949年東京生まれ。京都大学原子炉実験所助教。原子力の平和利用を志し、1968年に東北大学工学部原子核工学科に入学。原子力を学ぶことでその危険性に気づき、1970年、女川の反原発集会への参加を機に、伊方原発裁判、人形峠のウラン残土問題、JOC臨界事故などで、放射線被害を受ける住民の側に立って活動。原子力の専門家としての立場から、その危険性を訴え続けている
小林泰彦[コバヤシヤスヒコ]
1959年広島県生まれ。東京大学大学院農学系研究科博士課程修了。農学博士(農芸化学専攻)。日本原子力研究所(現・日本原子力研究開発機構)入所後、放射線抵抗性細菌のDNA修復機構の研究、マイクロビーム細胞照射装置の開発、イオンビーム細胞照射効果と重粒子線がん治療に関わる研究などを実施。群馬大学重粒子線医学研究センター客員教授も兼任。現在の専門は放射線生物学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たくのみ
9
タイトルからして、「放射能って?」とつっこまれそう。 わりとわきの甘い小出先生が、かなり極端なデストピア的近未来を描きだし、実証的で緻密な小林先生が否定する。なんだか、結果として放射線の影響はあんまり心配しなくていいよ、という結論が決まってしまう。私もホットスポット地域に住んでいるので、できれば小林さんの理論が正しいことを祈ってしまうのだが、残念なことに結論が出るのは、10~20年後。彼らが退場した後なのだ。2014/07/06
やす
1
両サイドの研究者を呼んでいて好感が持てる。放射能に対してゼロリスクを追求するか、日常生活の中のリスクの一部として受け入れるかのスタンスの違いな気がした。国や事業者としては他と比べて相対的に低いリスクだから進めたいと行くのは分かるし、住民からしたらいくら低いリスクでも一方的に押し付けられたら反感を持つのも分かる。2024/02/08