内容説明
七尾究一郎は、厚生労働省医薬食品局の麻薬対策課に所属する麻薬取締官。警察とは違いおとり捜査を許された存在で、さらに“特異体質”のおかげもあり検挙率はナンバーワン。都内繁華街で人気の非合法ドラッグ“ヒート”―破壊衝動と攻撃本能を呼び起こし、人間兵器を作り出す悪魔のクスリ―の捜査をしている。暴力団組員の山崎からヒートの売人・仙道を確保するため手を組まないかと持ちかけられ、行動を共にして一週間。その仙道が殺される。死体の傍に転がっていた鉄パイプからは、七尾の指紋が検出された…。殺人容疑をかけられた麻取のエース・七尾。誰が、なぜ嵌めたのか!?冤罪は晴らせるか!?―。
著者等紹介
中山七里[ナカヤマシチリ]
1961年生まれ。岐阜県出身。会社員生活を経たのち、2009年、『さよならドビュッシー』で第8回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ダイ@2019.11.2~一時休止
233
魔女は甦の次に何も知らずこの本を読み始めてヒート繋がりで続いていると知り運の良さにビックリ。似たような展開でしたが楽しめた。2014/06/29
文庫フリーク@灯れ松明の火
222
『魔女は甦る』麻薬で妹を破滅させられ、摘発のためなら手段を選ばぬ警視庁生活安全局・宮條貢平の協力者として登場した、七尾究一郎(麻薬取締官)を主役に据えて、悪魔の薬《ヒート》追跡第2弾。麻薬に対する反応が、常人と異なる特異体質の七尾。グラム三千円から十万円に値を上げ、ヒート売る仙道を追うため、利害の一致した暴力団員・山崎と情報共有の関係を結ぶ七尾。しかし売人・仙道は殺され凶器の鉄パイプには七尾の指紋が。容疑者として本庁輸送のパトカーから七尾を強奪して、尚もヒートを追う山崎と七尾・アウトロー2匹。おとり捜査→2013/07/20
れみ
148
「魔女は甦る」の続編。でも前のを読んでなくても別に大丈夫な感じ。けどやっぱり読んでた方が良いのかなー(どっちだ(^^ゞ)麻薬取締官の七尾さんが凄すぎる。そしてまたラスト近くに驚かされた!悔しい~。2013/05/02
mariya926
147
麻薬取締官の七尾が特異体質を利用しつつもなぜそこまで麻薬を取り締まるのか…その動機が弱くて、それであまり没頭できませんでした。また暴力団ナンバー3の山崎が暴力団だったらもっと狡猾なはずなのに意外にいい人すぎて…。最後のアメリカ軍が介入してくる所あたりからは(アメリカ軍の介入が本当に可能なのか疑問に思いながらも)一気読みでした。ただ犯人はいつもの中山七里さんっぽい感じでした。これからは更に麻薬問題が出てきそうですが、新たな麻薬を作ってしまうという発想はすごいなと思いました。積読しててやっと読めました。2020/02/18
くりきんとん99
137
皆さんのレビューを読んで初めてシリーズものと知った私。やられた!!どうりでなかなかのれなかったわけだ!!後半に入ってようやく加速したんだけど、それでも中山さんということで期待しすぎだったのか?と思った。なるほど。では、またまた順番逆になっちゃったけど、「魔女は甦る」を読まなくては。2012/10/23