逮捕されるまで―空白の2年7カ月の記録

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  • サイズ B6判/ページ数 238p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784344019416
  • NDC分類 916
  • Cコード C0095

出版社内容情報

東京→北関東→静岡→東北→四国→沖縄→関西→九州。
電車、船、バス、自転車、徒歩で転々と移動した。誰にも語らなかった、「逃げた後、捕まる」まで。
2年七ヶ月の間、どこにいて、どのように生活をし、何を考えてきたのか。
市橋達也、拘置所からの懺悔の手記。

「卑怯にも逃げてしまった。被害者の方、さらにたくさんの人たちをもう一度傷つけることになった。すべてのものから逃げるのはやめにしよう、と決めた。2007年3月26日に警察から逃げて、2009年11月10日に逮捕されるまでの2年七ヶ月の間、どこにいて、どのような生活をし、何を考えてきたか。そこから逃げずに、自分が犯した罪の懺悔のひとつとして記したい。これによってどう批判されるかもわかっているつもりです。」

捜査機関に対し黙秘を続けてきた市橋達也が、これまでほとんど明らかにしてこなかった逃亡生活の全貌を克明に書いた。
カバー画、本文説明書の挿画も、本人直筆。

【著者略歴】
1979年生まれ。2007年、千葉県市川市のマンションで英会話講師リンゼイ・アン・ホーカーさん(当時22歳)が殺害された事件で、殺人と強姦致死の罪で起訴されている。

内容説明

2007年、千葉県市川市のマンションで英会話講師が殺害された事件で殺人と強姦致死の罪で起訴されている著者が、事件の後、2009年11月に逮捕されるまでの約2年7カ月の間、どこにいて、どのような生活をし、何を考えてきたかまとめたものである。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

151
逃亡生活を記録したものであるが概ね出版前に新聞で発表されている通りであり新しい発見はない。しかし、逃亡後すぐに自分で整形したりしていたのには驚いたし、割と捕まらないものなんだなと感じました。もっと逃げている時の切迫感とか書いてあればまた違った見方も出来たと思う。2020/05/27

gtn

89
逃亡し、飯場住込みや野宿をしながら逮捕の恐怖に怯える2年7か月。早々に入獄し、罪を償う方がよっぽど心の平安が得られるではと思うが、いざという時の人間の本性とはこんなものかもしれない。なお、この上なく臆病な男が、サバイバル生活で思わぬ逞しさを見せるところにコントラストがあり、本書にリアルを与えている。2020/03/15

みゃーこ

72
こんなひどい地獄のどん底のような日々を「さらし者にされたくない」「自由でいたい」という動機のためひたすら続けていくことを考えていた容疑者の心中は謎だらけでな部分と共鳴できる部分と交叉する手記。人がいう感謝という意味を本当に心底知ったのかどうか、この境遇では無理だとは思うが。つまり自由のありがたみはわかったと言いたいんだろうと思う凄まじいかりそめの自由という名のライフスタイルは「ライ麦」を携帯していた少年っぽい陶酔の中で繰り広げられたファンタジーの中での身勝手な「感謝」と「贖罪」意識だったのでは。2015/04/19

ミナコ@灯れ松明の火

59
償いという言葉が度々出てくる。犯した罪の前ではきつい仕事を我慢することも、空腹に耐えることも、決して償いになどならないのではなかろうかと感じた。結局のところは自分かわいさのために逃げ回っていた、というだけに思えてしまう。償いって一体何なんだろう。2012/01/14

GaGa

55
巷では、被害者を殺害に到った経緯などが書かれていないなどと指摘する向きもあるが、それは法廷で述べなくてはならないこと、むしろ、ここにかかれた事は出版され明らかになることである意味確実に被告人に不利益なことばかりで、法廷では黙秘を貫くべきを本という形で証拠としてしまった。何はともあれ、殺人を犯した人間が二年半、どう逃げてきたかの一応のデータが綴られており、今後のプロファイリングの資料的価値はある。ちなみに本作を読んで個人的見解では被告人に同情すべき点は何も無い。2011/02/01

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