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内容説明
愛子/キャリア公務員、41歳。過去3度の中絶を経て、4度目の妊娠を前に戸惑う。貴恵/代議士の妻、34歳。10年近く不妊治療を続けている。慶子/バツイチ、45歳。前夫との子が18歳で妊娠。自分は再婚相手の子を妊娠中。もう、身ごもらないと思っていた。でも、身ごもってしまった。こんどこそ“私自身”を求めてくれる、真の相手の子どもを…。人生の選択肢が増えた21世紀、新たな問題に女性は苦悩し、苦闘する。現代社会に一石を投じる衝撃の問題作。
著者等紹介
栗原美和子[クリハラミワコ]
ドラマプロデューサー。バラエティ制作を経て1993年よりドラマ制作。「ピュア」「ムコ殿」「人にやさしく」「不信のとき~ウーマン・ウォーズ~」など数々のヒットドラマを手がける傍ら、脚本・小説・エッセイ等、執筆活動も精力的に行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
眠り猫@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)
11
産むこと、産まないこと 最終的には女性が決断すべきこと その人の人生が変わる出産 わかる部分もあり、納得がいかない部分もあったけど、少なからずこんなことを考えてしまう一瞬があるのかもしれない2011/12/25
まど
9
産むことに関してそれぞれ事情のある3人の女性の話。こういう話苦なのに読んでしまった。それぞれの人物の中に共感できるところもありできないところもあり。でもよくわからない考えも読めてよかった。正解はないことだからか読後にも爽快感を感じなかった。2010/08/18
パンダプー
8
太郎の人の作品なので、もっときつい展開かとおもっていたが、あっさり終わった。赤いドレスの最初のはじまりはいまいち不要な感じだったけど、取材して書いたんだなあ、書きたいことがあるのだなあ、と好感を持って読んだが、結果はみな個人の事情かな。動物の中で考えて産めるのは人間だけだから、産まないことにも苦しむのかな。面白く読んだ。2018/07/08
kinoko
6
4.0点 ドラマプロデューサー。「ピュア」「ムコ殿」「不信のとき」ほか。自らの意思で「産まない」と選択した女「愛子」。皮肉にも4回も妊娠し中絶。「産まない」と決断するとき、まったく子どもへの罪悪感、謝罪の気持ちがなく、あくまでも「自分」がすべて。産んだあとの子育てを「犠牲」「リスク」と言い切る。これは、育児を女性にのみ押しつけてきた社会がこういう考え方の女性を増やし続けているような気もする。小説としてはそれなりに楽しめた。2010/08/29
バーベナ
6
嫌いな「自分」の子供は産みたくない・・・これを精神の問題とするなら、公の場が解決できることは少ないかもしれない。どれだけ異性に愛されても、自分を許して好きになるのは自分自身にしかできないもの。ただ、あまりに愛子が「自分」に囚われすぎていることに、読んでいて息苦しさを感じた。もう少し楽になって欲しい・・・。2010/08/22