それでも花は咲いていく

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  • サイズ B6判/ページ数 265p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784344016477
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

神様―。僕は病気ですか?僕はゴミのように燃えてなくなればいいですか?たとえ人は変態と言おうが、それでも花は咲いていくのだ。九つの花に託された九人の人間、それぞれの衝撃的な性的魂の行方とは。タレント前田健による処女小説。

著者等紹介

前田健[マエダケン]
1971年東京都生まれ。十九歳の時に渡米。マンハッタンに四年間在住。在留中、ブロードウェイ・ダンス・センターでダンスと歌の個人レッスンを受ける。1994年に帰国後、タレント活動開始。一人芝居、モノマネ、バラエティ、ドラマ、映画と様々な分野で活躍。『それでも花は咲いていく』がはじめての小説となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

masa@レビューお休み中

87
ほとんどが闇である。それも、どうしようもない漆黒の闇ばかり。でも僅かだけど光も存在している。闇には意味があるのか、存在することに意味はあるのか、さまざまなことを思索してしまう。全9篇の物語には9人の主人公登場する。少女を好きな家庭教師、母に恋する息子、漫画のキャラに恋い焦がれるOLなどが出てくる。成就する恋もあるが、ほとんどは実ることのない切ないラブストーリーだ。僕らどこかで定義したがっているのかもしれない。正しい恋愛はこれ、間違っている恋愛はこれと言いたいのだ。そんな烙印を押す権利など誰にもないのに…。2016/11/11

gtn

24
「世の中の、地位や名声に左右されない価値観と、私を愛してくれる心を持った人が現れるだろうか」と願う著者。しかし、短編のそれぞれから希望が見え隠れする。人間を信じている。性的マイノリティである著者にしか描けない世界。しかし、それに触れる機会もなくなってしまった。2020/03/11

伊織

14
行間から立ち上るように彼、彼女、ひいては著者自身の想いが伝わってくる。水中に落とされたアリがふとイメージとして出てきた。花に例えられたように、それぞれの人生をどんなに歪な形であろうとも“咲かせきる”ことに意味があるのかも知れない。人生、いつ何時何が起こるかなんて誰にもわからないんやから。地面に根を張り、強くしなやかに生きていって欲しいし、自分もそうありたいと強く、思う。2010/04/07

はりゅうみぃ

13
申し訳ない。これは「本気」の小説です。花にたとえられた9編の短編の主人公、形は違えど彼らは皆、同じ問いを叫び続ける。稚拙を、陳腐を凌駕する、本気で刻んだ血を吐くような心の叫び。他人の望むように生きられない、歪んで生きる自分たちに価値はあるのか。誰のためにならなくとも、命を繋いでいけなくとも、存在してもいいのだろうか。陳腐な比喩などでもなければ、安易な発想でもない。作者が描く9人は「花」に託されなければならない。歪みながらも本気で生きる彼らと、私たちと、何より作者のために。2010/01/29

りゅか

11
好きになったのが年上だろうと年下だろうと、異性だろうと同性だろうと、実在しない人物だろうと、皆根っこの部分は同じはず。2009/10/05

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