出版社内容情報
ホームレスを切望するサラリーマン、老婆を騙そうとする小心ギャンブラーら、落ちこぼれたちの純真を愛と笑いで包み込んだ珠玉の連作小説。お笑い芸人として活躍する著者のデビュー作。
著者等紹介
劇団ひとり[ゲキダンヒトリ]
1977年千葉県生まれ。父の仕事の関係で幼少期をアラスカで過ごす。1992年デビュー。コンビ「スープレックス」を結成するが2000年解散。ピン芸人として再出発後、総勢十名のキャラクターを演じる一人芝居で注目される。映画「嫌われ松子の一生」やTVドラマ「電車男」等で俳優としても活躍。『陰日向に咲く』が初の著作であり、処女小説となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とし
194
陰日向に咲く、劇団ひとりさんの作品初読み、陽の当たらない人生ばかりを歩いている主人公に一瞬、一時の陽が照らす短編、しかも話が繋がっていて楽しくもあり、切なくもあり良かった。2015/03/30
みゃーこ
156
この人って不思議な感性を持っていると思っていた。芸風とかネタとか見てても。ちょっとギリギリの怖さを持っている人だと思ってたけど、これを読んで納得した。言葉の感性を併せ持ったら芸人は芸術家として完成形だと思う。2012/10/23
ダイ@2019.11.2~一時休止
143
連作短編集。五十音制覇のために初読み、でしたが予想以上にイイ。オチもちゃんとあるし各短編にちょっとしたリンクもある。青天の霹靂も楽しみになってきた。2017/03/03
mariya926
113
サラリーマンがホームレスになりきってストレスを発散するのは面白いアイディアですね(笑)しかも出世までしてるし。出だしは面白かったんですが、2番目の「拝啓、僕のアイドル様」では、ミャーコが1ページに書かれすぎて読むのが辛くなりました。何とか読み切って「ピンボケな私」も読み切って…。何とか最後まで読み切りました。最初は面白かったですが、その後はつまらないお笑い番組を見せられている感じで…ただ最初っから最後まで誰かがリンクしているのを探すのは面白かったです。2018/02/16
しゅわ
104
【図書館】ピン芸人・劇団ひとりさんの作家デビュー作。なぜか?ホームレスを夢見る会社員。売れないアイドルを応援する青年。合コンで知り合った男にもて遊ばれる、ちょっとズレた女子大生。老婆に詐欺を働こうとする多重債務のギャンブラー。お笑い芸人と、彼に運命を感じてる女性。ちょっと社会からはみ出し、不器用に生きる人々を描いた短編集です。前評判が良くて期待しすぎたせいかな?コントのネタ帳感が満載で、思っていたよりも普通な感じ。オチと少しずつリンクする構成は良かったです。おばあちゃんの置き手紙には泣かされますね。2014/11/11