半島を出よ〈下〉

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  • サイズ B6判/ページ数 496p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784344007604
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

さらなるテロの危険に日本政府は福岡を封鎖する。逮捕、拷問、粛清、白昼の銃撃戦、被占領者の苦悩と危険な恋。北朝鮮の後続部隊12万人が博多港に接近するなか、ある若者たちが決死の抵抗を開始した。現実を凌駕する想像力と、精密な描写で迫る聖戦のすべて。

著者等紹介

村上龍[ムラカミリュウ]
1952年長崎県佐世保市生まれ。武蔵野美術大学中退。大学在学中の76年、「限りなく透明に近いブルー」で群像新人賞、芥川賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

tototousenn@超多忙につき、読書冬眠中。

98
☆5.0 上下巻合わせれば900ページ以上に及ぶ長編にかなり手こずらされたが下巻、「phase two 12 美しい時間」の 少年たちと北朝鮮軍との戦闘場面にさしかったところからは ハラハラドキドキの緊迫感に、グイグイのめり込まされての一気読みでした。 少年たちの生き残りのその後が描かれた エピソード3「姪浜」がほのぼのとして 映画のエンディングロールに挿し込まれるひとコマのエピソードのようでお洒落です。2021/01/31

kishikan

55
上下巻合わせて900頁を超える大作。日本国政府、北朝鮮高麗遠征軍、NHK、イシハラグループなどの場面が、息つく間もないほどに急展開をみせ、興奮がなかなか冷めない。特に下巻のイシハラグループと暴走族の占領軍への突入シーンは、グーグルマップ・アースと見比べながら読むと、アドレナリン全開になる。戦闘シーンもまるで映像のような迫力。そして、その合間に今の社会を的確に皮肉った絶妙な言い回しがにくい。とにかく、巻末の参考文献の膨大さにもあるように、村上龍の守備範囲はすごい!読後、半島を出よというタイトルが心に沁みる。2015/12/01

ロドリゲス

32
膨大な情報と緻密な描写で、現実なのか?と思わせるほどでした。北朝鮮が抱えている問題から、それが日本を含む東アジアに与える影響、米国頼りの腐った日本政府。まさに現在の日本を象徴しています。 テロリストが侵略してきて最後には制圧しました、という単純なものではなく愛情・友情・絆等が大事だよ、とも言っていません。 今作品では自分1人でも生き残れ、自立しろ、と訴えてます。ちょっとアウトサイダーな所に共感が持てました。 ★★★★☆ 2018/09/12

akira

29
まちライブラリー府立大本。 小説ながらディテールがきめ細かく、リアリティを感じさせる一冊だった。新型コロナウィルスによる都市封鎖、国民全体に広がる自粛要請は、なお一層物語に近しい雰囲気を想像させる。 仕事人としてメンバーへの信頼性とは何か?若い頃は心を開き全てを語り合えることを理想と考えていた。ビジネスがシビアになるにつれ、役割と責任においてはそれが全てではないと気づく。ただ、若い人のそういったものもチームには必要かなと。 「その人が自分から話そうとしないことを聞くな」 2020/04/05

hamao625

25
高麗遠征軍vsイシハラグループ。かなり緻密で迫力もあり面白かった。北朝鮮の国や兵士の事情がよく調べられている。排他性と閉鎖性。非協力的で反抗的な組織や人間を排除するのは、彼らにとっては善。そういう国民的特性を利用した恐怖政治を維持しているのか。結局、日々訓練している人たちではなく、社会から承認されていない人たちが福岡、強いては日本を救ったとは爽快。本当にテロが起きたら、大混乱に陥ること間違いなし。戒めにもなりました。2015/10/16

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