内容説明
ディロンが来ると涙を流して喜ぶ人がいる。「今まで犬が嫌いだったのに」と言いながら抱き締める人がいる。戦争時、犬を捨てざるをえず後悔にさいなまれている老人、日本語がほとんど話せないためなじめずにいた小学生、誰からも言われることなく、彼らの前でそっとディロンは立ち止まる。何かにすがりたい人の心の声が、ディロンには聞こえるのではないか。(よかったらぼくに話してみて)と語りかけているのではないか。人と犬はここまでつき合える。かけがえのないパートナー、究極の愛。
目次
プロローグ ディロンの不思議な力
第1章 運命の犬と出会う
第2章 訪問活動を開始
第3章 犬とともに資格にチャレンジ
第4章 見捨てられた仲間を救え
第5章 セラピー犬への道
第6章 チームは一頭と四人
第7章 家族としての犬たち
著者等紹介
井上こみち[イノウエコミチ]
埼玉県生まれ。新聞の懸賞小説の入選作が出版されたのを機に作家としてデビュー。動物ノンフィクションやドキュメンタリーを多く手がけている
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