出版社内容情報
人生は、木枯らし、時雨、そして小春日和・・・・・。
大人の深い哀しみの後に、こんなにおだやかな日々がくる。
・・・長い人生の間にはさまざまな幸不幸の大波小波に翻弄されます。私も気象の仕事を続ける間に、長年連れ添った妻との悲しい別れがあり、その後、自殺まで図った重いうつ病にもかかりました。その間も「季節ノート」を書き続けたのは、それが「心の癒し」になっていたからです。
内容説明
人生は、木枯らし、時雨、そして小春日和…ベストセラー『やまない雨はない』の著者が、うつを乗り越え見出した今、静かなる輝きの時。めぐる季節に人生を重ね合わせて綴る四季の章。
目次
薫風(雲の展覧会;白い花の春 ほか)
秋園(人生の小春日和;清楚で健気な花 ほか)
寒立(愛慕の花、吾亦紅;草木塔 ほか)
踏青(心配事を縦に並べる;雪形を背に ほか)
著者等紹介
倉嶋厚[クラシマアツシ]
1924年、長野県生まれ。理学博士。1949年、気象庁に入り、札幌気象台予報課長、鹿児島気象台長などを歴任。1984年よりNHK解説委員としてテレビ番組の気象キャスターを務める。現在はフリーの気象キャスター、エッセイストとして活躍中。第1回国際気象フェスティバル(仏)・ベストデザイン賞、日本放送協会・放送文化賞受賞。勲三等瑞宝章受章
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感想・レビュー
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マーさん
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写真が綺麗。文章も和む。2017/06/17
030314
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「悲しみに耐えるものだけ、見る事が許される世界」・・そんな世界はきっと、知らないに越したことはない。でも、悲しみという心を誰もが感じることがあるのなら、それを耐えた時だけ知ることができる美しい世界がある。だから、悲しみはこらえなきゃだめだ。死んではいけない。そんなことを私に語りかけているような本。2017/04/30
ひな花
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四季を通して著者 倉嶋厚さんの人生観なりを美しい写真と共に綴られたエッセイ。図書館で見つけて読んだ一冊でしたが、人生を折り返した地点でこの本に出会い感銘を受けました。これまで見過ごしてきたいろんなものが年を重ねる毎に目に心に止まるようになる。その不思議さを感じていた頃でもあり、読みながら共感を覚えたり思いしらされたり、人生を振り返えさせられたりと。Amazonで著書を探して傍に置いています。そして癒しが渇きそうな時に読んでいます。