内容説明
恋愛にお手本はない。なぜ人は愛に生きるのか。愛と孤独、セックスと気持ち、結婚と離婚、不倫と純愛…究極の恋愛論。
目次
第1章 愛と孤独のあいだ
第2章 恋と愛のあいだ
第3章 セックスと気持ちのあいだ
第4章 結婚と離婚のあいだ
第5章 純愛と不倫のあいだ
第6章 死と別れのあいだ
著者等紹介
江国香織[エクニカオリ]
1964年東京都生まれ。87年「草之丞の話」で小さな童話大賞を、89年「409ラドクリフ」でフェミナ賞受賞
辻仁成[ツジヒトナリ]
1959年東京都生まれ。89年「ピアニシモ」ですばる文学賞、97年「海峡の光」で第116回芥川賞受賞。99年「白仏」でフランスのフェミナ賞外国小説賞受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
匠
115
江國さんと辻さんとで1つ1つのテーマに対して綴り合った往復書簡のような構成が面白い。テーマは孤独と愛、愛と恋、セックスと気持ち、離婚と結婚、不倫と純愛、別れと死、など境界線の曖昧なものからまったく正反対のものまでさまざま。大人じゃないと本当の恋はできないという江國さんと、恋が愛に変わっても、恋のような愛をしていたいという辻さんの似て異なる意見のそれぞれが興味深く、面白かった。個人的にはどちらの考え方にも共感できないテーマもあったけれど、30代の頃の彼らが書いた想いはきっと今、変化してるのだろうなと思う。 2014/08/05
sakap1173
42
10数年ぶりの再読。 恋と愛は異なるのか。江國香織さんと辻仁成さんのエッセイは、やはり面白い。辻さん曰く、恋はスパークで愛はコロナ。 辻さんパーツの挿入短編、鳥籠とカナリア、すごく好きです。 しばらく辻さんの作品を読もうかな。サヨナライツカ、冷静と情熱のあいだ、などなど。2023/01/15
Eee
23
『冷静と情熱のあいだ』を一緒に執筆されたお二人の恋や愛に関する考え方を記された1冊。2人の関係性が恋人のようで、仲の良い友達のようで、ほっこりしながらも恋や愛という革新に迫った内容について話されている。恋愛ものの小説が多いお2人のプライベートな会話を隣で聞いているようなそんな素敵な本でした。2020/04/29
貴
22
宇宙の終わりまで少なくとも1400億年以上あるようです。「この世には永遠がきっとある」この言葉がとても好きでした。それは一瞬の中にしかなく、その思いは死の中に永遠にきざまれ、宇宙が終わってもきっと続く。生きていくのが少し楽しくなりました。2023/11/29
あつひめ
22
厚みがあってツヤツヤ滑らかな段通の絨毯と薄くて柔らかでツヤツヤのシルク・・・どちらも温かい・・・温もりがある。違うようで似ている二人の作家さんの恋愛についてのキャッチボール。打ちっぱなしにしない拾って言葉をまたのせて投げ返す・・・二人の作品の中に込められているものを感じる。江國さん辻さんの小説が無性に読みたい気分。そんな日に限って手元にない・・・ザンネン!!2010/06/24