内容説明
多感な時期を生きている君たちへ、詩人・宮澤章二からの77のメッセージ。
目次
巻頭詩 君たちが歩くとき
出発の季節(出発の季節;季節のことば ほか)
前進の季節(身構えているもの;野の声 ほか)
結実の季節(行為の意味;独りではない ほか)
黎明の季節(知らない子;いつでもそこに ほか)
著者等紹介
宮澤章二[ミヤザワショウジ]
大正8年(1919年)6月11日、埼玉県羽生市(旧北埼玉郡三田ヶ谷村)生まれ。昭和18年、東京大学文学部卒業。高校教諭を経て文筆業(詩と歌詞)に専念。作詞関係では童謡・歌曲・合唱曲・校歌・市民歌等を多数手がける。中でも校歌は小・中・高校など300校に及ぶ。日本童謡賞、赤い鳥文学賞特別賞等を受賞。日本現代詩人会会員、日本童謡協会常任理事、日本作詞家協会理事、埼玉詩話会顧問等を歴任。クリスマス・ソング「ジングルベル」の作詞者としても知られている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mocha
90
再読】震災後のCMで知った詩人・宮澤章二さんの詩集。30年間、毎月中学生に向けての詩を書き、300校もの校歌を作詞、あの『ジングルベル』の作詞も手がけた方。力強くあたたかな作品は「名言集」のようでもある。若者に希望を届けるまっすぐな言葉。再読して、亡くなったのが平成17年の3月11日だという偶然を知った。2016/03/14
☆よいこ
75
詩集。中学生に宛てた詩集。とてもとても「健全な」詩ばかり安心。「こうありたい」「こうであって欲しい」という理想を持つのは、今の時代難しいのだろうか?理想を語れば無理アリエナイと否定され、理想通りじゃなくてもキミハキミラシクアレバイインダヨと甘く囁かれる現代。あえてこの詩集をおすすめしたい。▽〈こころ〉は見えないが〈こころづかい〉見える。〈思い〉は見えないが〈思いやり〉は見える。人に対する積極的な行為だから~▽新装版あり https://bookmeter.com/books/129395752021/03/02
文庫フリーク@灯れ松明の火
74
【メメント3・11】参加再読。あの日々、ずっと流れていたACジャパンのCM。「こころ」はだれにも見えないけれど「こころづかい」は見える。「思い」は見えないけれど「思いやり」はだれにでも見える。―その気持ちをかたちに―CMですら胸に刻まれている。まして2年の月日で、東日本大震災が風化して良いわけがない。CMの基となった宮澤章二さんの詩「行為の意味」復興への祈りを込めて全文を記します。「・・・あなたの〈こころ〉はどんな形ですか、と ひとに聞かれても答えようがない。自分にも他人にも〈こころ〉は見えない。→続く2013/03/11
銀河
33
詩集はあまり読まないのですが、あの話題になっている本だと知り(かなり出遅れましたが)手に入れました。言葉選びなどに、男性の書いた詩らしく力強さを感じました。「秋風こっそり」のような優しく寂しい詩が好きです。一番響いたのは、「この世でしか会えない」…子供なんだからあまえたっていいのに、育ち盛りの恥ずかしさが自分を押さえた…(親から見れば)子供にあまえられればうれしかった。過去形で書かれているのがまた悲しいです。これを読んで感じた気持ちを忘れないようにしたいです。2011/07/17
文庫フリーク@灯れ松明の火
29
CMがほとんどAC広告のみ流れていた頃、町図書館に問い合わせ。在庫無しでしたが昨日別の本返却の際、司書さんより「問い合わせ多かったので購入しました。どうですか?」と声かけて頂きました。ありがたいことです。追悼・宮澤章二さん。30年間も中学生のために詩を書き続けたのですね。CMの『行為の意味』ほか何作かコメント欄に書き込み致します。(注)【丸写しなのでナイスのお心遣いは遠慮させて下さいませ】2011/05/19