出版社内容情報
指切り、約束したことは、絶対やぶってはいけないよ。やぶると鬼がゆるさない……。
知らずに鬼をよびよせてしまった子どもたちに訪れる「恐怖」を描く、連作短編集。不気味な手まり歌があなたを鬼の遊びに誘います。
内容説明
秋は紅色、黄金色、山にも里にも、鬼がいる。お手玉、虫とり、かくれんぼ…はじまりはじまり鬼遊び!廣嶋玲子本格怪談シリーズ「鬼遊び」第3巻!
著者等紹介
廣嶋玲子[ヒロシマレイコ]
横浜生まれ。第四回ジュニア冒険小説大賞の『水妖の森』(岩崎書店)でデビュー。『狐霊の檻』(小峰書店)で「第34回うつのみやこども賞」受賞
おとないちあき[オトナイチアキ]
1988年生まれ。イラストレーター。書籍装画を中心に活動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
★Masako★
89
★★★✰︎ 鬼遊びシリーズ第3弾。今回は秋をテーマにした怪異譚。それにしてもどうして鬼は子供が好きなのか。鬼の領域に入り込んでしまった時はもちろんのこと、約束を守らなかったり欲をかくと、ほらすぐに鬼がやってくる。助かる子、助からない子……春、夏編に比べてダークな雰囲気が強い。ただ内容は、ややあっさりとした感じがする。流れは読めていたけどじんわりときた「虫聞き」が印象的♪ このシリーズも残り1冊。冬の夜に読むのが楽しみだ。【図書館本♪】2020/10/05
ままこ
77
ようやく読めた秋篇。不気味な歌から始まる六つの怪異。「お月見」危機一髪、心のこもったお供物に救われた。「指切りげんまん」約束がまもられたばっかりに…ヒィ〜ッ💀禁忌を破ると恐ろしいことが待ち受ける。素朴な可愛らしさの中にゾクっとするものを描いたおとないちあきさんの絵も話にぴったり。季節にそった和ホラー。これでシリーズコンプリート。怖面白かった。2022/12/20
☆よいこ
72
鬼遊びシリーズ③秋。[お月見]似てない双子は仲良し。ススキ取りに行って餓鬼に捕まる。お月見団子は感謝の気持ちがこもっている。[かくれんぼ]鬼がいる家でかくれんぼは危険[指切りげんまん]身勝手な約束[虫聞き]カカシが助けてくれる[通りゃんせ]もっと欲しくなる[お手玉]わがまま、威張りんぼは鬼に気に入られる▽鬼は悪い子供の魂を飴玉みたいに舐めるのが大好き。▽とてもいい雰囲気。脅しではなくても、悪い子は鬼に連れていかれるよーって教えてくれるお話しは、子供の頃に聞かせるべきだと思う。2019/11/20
おたけஐ೨💕🥒🍅レビューはボチボチと…
63
84/100点 「鬼遊び」シリーズ第3弾。今回は「秋」の季節をテーマにした6話の連作短編集。安定の面白さだけど前2作よりも怖い話が多かったかな。次は冬がテーマの作品になるのかな、楽しみです。2019/11/19
がらくたどん
50
「中秋の名月」が「残暑」で覆われそうな昨今でも、聞こえてくるかな鬼の戯れ小さな髑髏の手毬唄。稲穂に木の実にお団子紅葉。そんな嬉しい秋の日も釣瓶落としの逆落とし。奈落の闇に一直線。お月様綺麗、ああ虫たちも鳴いている。でも心の隅に沸き起こるその無邪気さも苛立ちも狡さに悪戯・傲慢も、鬼の陣地への一跨ぎ。甘い誘いにふらふらと。腹立ち紛れにズンズンと。その線超えたら危ないよ。母様・案山子・自分の勇気、踏みとどまれた子ども達に鬼は暗がりで歯ぎしりしてる。自分の気持ちに負けないで。「こっち来い」って待ってる鬼に捕まるな2025/09/10