出版社内容情報
日暮れまで遊んではいけないよ。いつのまにか鬼が遊びの仲間に入ってしまうから……。知らずに鬼をよびよせてしまった子どもたちに訪れる「恐怖」を描く、連作短編集。不気味なお囃子があなたを鬼の遊びに誘います。
内容説明
夜店に花火、盆踊り。そこにもここにも鬼がいる。気づいたときにはもうおそい。鬼祭りからは逃げられない。
著者等紹介
廣嶋玲子[ヒロシマレイコ]
横浜生まれ。第四回ジュニア冒険小説大賞の『水妖の森』(岩崎書店)でデビュー。『狐霊の檻』(小峰書店)で「第34回うつのみやこども賞」受賞
おとないちあき[オトナイチアキ]
1988年生まれ。イラストレーター。書籍装画を中心に活動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ままこ
100
夏の遊びに忍び寄る恐怖。救いがある話もあれば救いようがない話もある。朱く光る鬼灯には気をつけよう。禁断を破ったりドス黒い気持ちが鬼を呼ぶ。2019/09/12
★Masako★
85
★★★✰︎ 「鬼遊び」シリーズ2作目。季節は夏。夏といえば、夜店に花火に肝試し、蛍狩りや水遊びも楽しいね♪だけど忘れてはいけない。鬼や異界のものはそういう所にもいることを。言い伝えや約束事にも意味がある。簡単に破ってはいけないよ。鬼たちはすぐに捕らえようとするからね。「飛びこみ」…男の子の勇気と家族を思う強い気持ちが起こした奇跡。ゾクリとする話が多い中、ハッピーエンドで癒された。 夏らしい怪異譚、とても楽しめた♪ 【図書館本】2020/07/30
☆よいこ
56
鬼遊び②鬼にまつわる怖い話。短編6つ。[影ふみ]夏の夕暮れにぐずぐずしてはいけない[蛍狩り]悪い子は蛍鬼になる。[金魚すくい]薬売りのしてくれた怖い話。緑沼の金魚、お気に入りは置いていくこと。[飛びこみ]兄の勇気が双子の妹弟を救う[盆踊り]お面をかぶること、名前を言わないこと[肝試し]鬼灯(ほおずき)の明かりで見逃してもらえるが、一度人を呪うことを知った子どもは…▽子どもと鬼は近い関係なんだと思う。2019/09/30
がらくたどん
54
夏の思い出、鬼遊び。夕暮れ影踏み・蛍狩り、金魚すくいに川遊び、盆の踊りに肝試し、どれも楽しくて時を忘れてしまうけれど、暗がりにほら・後ろにほら・覗いた水面の下にほら。見つけた時にはもう遅い。だって鬼はいつも遊ぶ相手を先に見つけるものだから。言いつけ破りに意地悪・乱暴、焼きもち焼きに復讐心。子どもの中にいる鬼を、鬼は上手に見つけ出す。見つけた見つけた、もう離さない。お囃子に乗ってこっちにおいで。廣島さんの春夏秋冬鬼遊び。ほんの少しの教訓は「自分は大丈夫」と「大丈夫かな?」の隙間にするりと忍び込む。ああ怖い♪2025/09/05
アーちゃん
51
2019年発行。春夏秋冬の”夏”編。「始まりのお囃子」から「終わりのお囃子」まで全8編。構成は全巻同じで、季節の行事を上手く怪談にしている鬼遊びシリーズ。夏は「金魚すくい」、「盆踊り」、「肝試し」など恐怖の題材となるイベントがてんこ盛り。唯一「飛び込み」は邪心のないタイチ少年が主人公だからか、珍しく温かいエンディング。次は秋。2025/10/01
-
- 和書
- 若草日和 広済堂文庫




