出版社内容情報
豊臣と徳川が最後の対決に突き進む乱世を舞台に、時代の波に翻弄されながらも果敢に立ち向かう真田幸村と、十人の家臣の活躍を描く!
内容説明
戦国の風雲児と呼ばれた織田信長は、天下統一の志なかばで家臣の反乱によって倒れる。その後のはげしい後継者争いには、豊臣秀吉が勝ち残った。秀吉は信長の意志を継ぎ、天正十八年、北条氏をくだして、日本全国を統一した。戦乱の世は終わり、平和がやってきたかに思えた。だが、それは見せかけの平和であった。豊臣家の支配がつづくのか、新たな覇者があらわれるのか、天下の行く末はまだわからない。これはそうした時代にはじまる物語である―。
著者等紹介
小前亮[コマエリョウ]
1976年、島根県生まれ。東京大学大学院修了。専攻は中央アジア・イスラーム史。2005年に歴史小説『李世民』(講談社)でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mocha
104
猿とともに野山を駆け巡る佐助が、白雲斎の弟子となり、厳しい修行を経て幸村に仕えるようになる。1巻は幸村が九度山へ蟄居するところまで。少年・佐助の純粋さ、のびやかさが清々しい。児童向けの歴史物は、史実を噛み砕いて飲み込みやすく描くのが難しいと思う。小前亮さんはその辺りがとても巧いし、冒険活劇としてわくわく楽しめる読み物になっている。次巻での十勇士の参集が楽しみ。2016/09/27
岡部敬史/おかべたかし
99
読メで「歴史好きな小学6年の息子に何かいい本ありませんか?」と尋ねたところ司書の方にお勧めいただいた本(ありがとうございました!)。さっそく読ませたら即日読了してました。「面白かった!ワクワクした!」そうです。カバーのイラスト、本文の文字組み、文体など、シンプルながらも子供の読者を想定した編集スキルについても勉強になった。いい本あるんだな、知らないだけで。本との出会いについてもいろいろ考えさせられました。2018/10/12
☆よいこ
47
子供向け忍者モノ。イラストもカッコイイので高学年~中学生男子に人気。[1猿飛佐助、誕生]ひとり山の中で暮らしていた少年佐助は甲賀忍者の白雲斎に出会い弟子になる。[2初陣]関ヶ原の戦いで石田三成の西軍につき、真田昌幸のもとで戦に参加した佐助は霧隠才蔵と出会う。[3ふたりの僧とひとりの侍]寺を徳川に焼かれた清海と伊佐の兄弟は旅の途中、鎖鎌を使う侍由利鎌之介と出会い、一緒に城攻めをして暴れる。[4書状を守れ!]佐助は黒六郎と共に小助の護衛をする。[5九度山へ]佐助は真田幸村に仕えることにした▽キャラ萌え2018/10/30
キラ@道北民
39
乱世を舞台に、真田幸村と付き従う十人の家臣の活躍を描く児童書。まずは、猿飛佐助となった忍び目線から語られ、十勇士がどうやって集まっていくのかワクワクして読んだ。佐助の強くなりたい、誰かを守りたいという真っ直ぐな気持ちが、読書の対象となる年齢の子供たちにわかりやすく伝わること請け合いの良書です。全三巻一気に読むしかない。2018/10/17
かいゆう
29
息子の借り本。第1巻は佐助目線。白雲斎の弟子となり、修行を積む。山の中を駆ける様はお猿のようで、猿飛佐助という名がピッタリ。第二次上田合戦、関ヶ原、九度山と、忍びから見る裏話のようで面白い。佐助の年齢が、真田丸の佐助と随分違うので、そこがちょっと変な感じ。児童書なので読みやすく、十勇士入門としてはよかったです。2016/09/13