出版社内容情報
南の島に住むヤマネコ、ヤマピカリャー。ある晩、山の向こうへ落ちた流れ星を追いかけていくと……。西表島の自然に魅了され、何度も島を訪れている著者が、島の人から聞いた不思議な言い伝えをもとに描いた物語。
内容説明
濃密な森から海のかなたへと続くいのちの物語。
著者等紹介
軽部武宏[カルベタケヒロ]
1969年、東京都に生まれる。画家。『のっぺらぼう』(杉山亮・作 ポプラ社)で第16回日本絵本賞及び読者賞、『ばけバケツ』(小峰書店)で第23回日本絵本賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ままこ
73
図書館で目が合った。濃密な夜の気配漂う西表島のジャングル。ヤマネコのヤマピカリャーは落ちた流れ星を見つけに疾走する。南の島の暗闇の中うごめくいくつもの生命の息づかい。幻想的で躍動感ある描写に惹きつけさせる。光を追ってヤマピカリャーが見つけたものは…。ファンタジックなラストはなんとも言えない不思議な余韻を残す。ヤマネコの後を追う気持ちで描画された絵がとても素晴らしい。2024/09/01
anne@灯れ松明の火
22
新着棚で。迫力ある表紙に惹かれて。ある晩、山の向こうへ流れ星が落ちた。年老いたヤマネコ=ヤマピカリャーは、それを追いかけ始めると、他の動物たちもついてきて……。ラストの展開に、え?と驚き、さらに、これで終わり?とまた驚いた。そして、ヤマピカリャーのポーズに、何だか笑えてきた。終始、迫力に満ちた絵だったのに、ラストの絵は何だかかわいい。奥付に、”西表島の島の人から聞いた不思議な言い伝えをもとに描いた”とあった。伝承に基づくから、こんな不思議な話なんだと納得。2024/09/20
えつ
12
西表島に伝わる伝承をもとに描かれた作品。表紙が印象的。図書館でヤマピカリャーと目が合って、手に取らずにはいられなかった。中身も息子にはまだまだ難しいけど、良かった。もう少し大きくなったらまた読みたい。お迎えが来たのだとしても、ヤマピカリャーのいく先が気になる…2025/05/11
みよちゃん
9
絵が素敵。ヤマネコの昔話というが、それを抜きにしても面白い。海の上を貝殻を履いて遠ざかる年老いたヤマネコ、ヤマピカリャーの行き着く先は?2024/08/27
なま
8
★3.7 えっ?!どういう事?!と、最後ハテナマークが並んだこのお話は、後書きから西表島の人から聞いた言い伝えの幻想的なイメージと、作者が島のジャングルを彷徨った体験をもとに描かれたようだ。サザエの靴を履く猫や、山の中を動物達がそぞろ歩く様子は妖しげ。流星発見か?!という場面の海と空は波の音や澄んだ空気の感じが感じられるような気がする。ヤマネコのイラストは毛並み良く迫力あり。4分。2025/06/17
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