内容説明
太陽は天頂に達した。イカロスは大胆な羽ばたきで父親の頭上にあがった。王の息子が闘いの相手にもしないほど侮辱した奴隷の子は、この瞬間、神々の領域に達しようとしていた。彼の望みは下界ではことごとく暗礁に乗りあげたが、ここでは遂げることができるのだ。多すぎる夢をもったイカロスは栄光の絶頂にあった。もっと高く、もっと高く、とイカロスは思った。目は輝きに満ちていた。
著者等紹介
ノゲス,ジャン=コーム[ノゲス,ジャンコーム] [Nogu`es,Jean‐C^ome]
1934年、南仏ピレネー山脈に近いカステルノダリー生まれ。パリの大学で文学を専攻し、教師となる。教職と並行して児童小説の執筆を始める。鷹匠になることに憧れた中世の少年を描いた「Le Faucon d´enich´e(巣から出された鷹)」(1972年)で注目を浴び、その後も多数の作品を出版している。現在は引退して故郷に近い小さな村に住み、文筆業に専念するとともに、児童・生徒を対象にした講演活動も活発に行っている
イポリット[イポリット] [Hippolyte]
1976年アルプス地方生まれ。フランス海外領土のレユニオン島在住。リヨンのエミール・コール・デッサン学校でイラストを学ぶ。新聞・雑誌のイラストや児童書の挿絵を多数手がけ、バンド・デシネ(ベルギー・フランスのマンガ)の作家でもある。バンド・デシネ版『ドラキュラ』で2004年ブリュッセル・ブックフェアの最高絵本賞を受賞。スクラッチボードから水彩までさまざまな技法を用いた独特の作風で高い評価を得ている
こだましおり[コダマシオリ]
1959年広島県生まれ。神戸市外国語大学等卒業後、会社勤務を経て、1989年渡仏し、パリ第3大学現代フランス文学修士課程修了。在仏邦字紙の編集を経て、現在はフリーライター・翻訳家としてパリ近郊で活動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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