内容説明
「じいちゃん？」中学３年生の新太郎のもとに、３月に死んだじいちゃんがひょっこりあらわれた。落語家のじいちゃんに弟子入りしたいと切望していた新太郎は、すっかり絶望していたが…。じいちゃんやまわりの人々とのかかわりをとおして、新太郎は自分の進む道を見つけていく。
著者等紹介
堀口順子［ホリグチジュンコ］
１９７８年９月８日生まれ。神奈川県平塚市出身。幼児教育専門学校卒業後、保育士として３年間勤務。その後、駒澤大学文学部国文学科卒業。２００７年「タロウの鉗子」で第１０回坊っちゃん文学賞を受賞し甘木つゆこの筆名で作家デビュー。２００８年同作品を『はさんではさんで』と改題しマガジンハウスより刊行。『花実の咲くまで』より筆名を本名の堀口順子に改名した
みずうちさとみ［ミズウチサトミ］
１９７２年埼玉県生まれ。セツ・モードセミナー卒業。ＭＪイラストレーションズ卒業。ガーゼにペイントと刺繍で絵を描く技法で雑誌、書籍、広告等で活動中。２００６年ペーターズギャラリーコンペ片桐淳一賞受賞。０８年ＴＩＳ公募入選、０９年ＴＩＳ公募銀賞を経て現在ＴＩＳ会員（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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chimako
58
中学生が主人公の本をまとめてコーナーを設置。今の中学生は「本が厚い」だけで敬遠する生徒が多い。これはページ数そこそこ、文字の大きさもほどほど行間も広く内容も読みやすいかな……中学を卒業したら落語家のじいちゃんに弟子入りするつもりでいた新太郎。そのじいちゃんは急死してしまう。今はおばさんと二人暮らし。落ち込んだ新太郎のところにじいちゃんが帰って来た！？「えっ、じいちゃん死んだんじゃないの？」進路や恋や友情。中学生が直面するあれやこれやがテンポ良く描かれる。２時間あれば十分読み切れる。落語が聞きたくなる一冊。2015/05/30
びすけっと
14
2012年4月刊。お気に入りさんつながり。中学生の新太郎(見習い名、花実)は卒業後、大看板だった祖父に弟子入りしようとしていたのに、亡くなってしまいました。でも花実にしか見えない姿で現れます。進学を勧める叔母や席亭、そして祖父の一番弟子の里一師匠。里一師匠の「文七元結」に触れ、療養中の同級生あかりの母や「文七」の心情を深く察するには足りないものがたくさんあることを悟ります。噺を覚えて話すことが落語ではないのです。学べ、交われ、新太郎！2015/07/24
anne＠灯れ松明の火
14
隣市図書館で。何か借りようとうろうろしていて、出会った。表紙の感じから、落語の話だなと思い、前に読んだ『夜明けの落語』（別の作者の児童書）が良かったので、なんとなく手に取った。中３の新太郎。死んだじいちゃんのような落語家になりたいと、高校には行かないつもり。でも、周りからは、もっとゆっくり考えてみろと言われる。そこへ現れたのは、なんとじいちゃんの幽霊？ さあ、新太郎はどんな道を選ぶだろうか。2013/04/12
バニラ風味
10
朝、起きたら、じいちゃんがいた。え？じいちゃんは死んだはず…。でも、新太郎は嬉しかった。なんと言っても、落語家を目指すぼくにとって、じいちゃんは心の師匠であり、目標でもあるからだ。両親は事故死し、叔母の所で暮らす新太郎。周囲は温かくても、たった一人の肉親を亡くしたばかりの、彼の心は傷ついていた。そんなところに現れた、じいちゃん。他の人には見えないじいちゃんと暮らす、新太郎の日々。じいちゃんが現れた意味を知り、それを受けれた時、彼は、今までより、ちょっと成長した。さらっと読める本です。2014/09/10
007
5
我が子の課題図書をちょっと拝借。中三の主人公が落語家だった祖父の跡を目指し進路を決めて行く様子が良かった。我が子、感想文上手く書けるかな（苦笑）2013/01/11
