内容説明
女性と男性の身体や病気のメカニズムの違い、またそれによって生ずる治療法の違いに配慮した医療を「性差医療」と言う。世界的規模で女性の医療を見直そうという医療改革が進められるなか、日本での「性差医療」は、いま各地で開設が相次いでいる「女性外来」として実現しつつある。その診療現場から、多くの女性の慢性的な不調に対して、漢方が高い効果をあげていることが報告されている。本書では、女性のライフサイクルに沿って、それぞれの時期によく現れる症状に対して漢方薬を用いる場合の基礎知識をわかりやすく解説した。
目次
1 漢方医学の基礎知識(性差医療とはなにか、なぜ漢方か;漢方という医療;産婦人科の病気)
2 漢方は女性の健康をたすける(処方薬と市販薬はどう違うか;月経異常・不妊症;月経困難症・子宮内膜症・子宮腺筋症 ほか)
3 対談 女性外来と漢方―患者さんが「治る」医療を創りたい
著者等紹介
天野恵子[アマノケイコ]
1942年生。東京大学医学部卒業(医学博士・循環器内科専攻)。東京大学講師、東京水産大学教授を経て、千葉県衛生研究所長
花輪寿彦[ハナワトシヒコ]
1953年生。1980年浜松医科大学卒業。1982年より北里研究所東洋医学総合研究所に勤務。1996年より同所長。2001年より北里大学大学院医療系研究科(東洋医学)指導教授(兼務)
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