出版社内容情報
いっしょにいても別々に遊んでいて、あんまりしゃべらないし、そんなに笑ったりもしない。ねえ、ぼくたちって、ほんとに友だちなのかな? 友だちっていいな、と思えるような優しさに溢れた物語。
内容説明
いっしょにいてもべつべつにあそんでいて、あんまりしゃべらないし、そんなにわらったりもしない。ねえ、ぼくたちって、ほんとにともだちなのかな。
著者等紹介
如月かずさ[キサラギカズサ]
群馬県桐生市生まれ。児童文学作家。『サナギの見る夢』(講談社)で第49回講談社児童文学新人賞佳作、『ミステリアス・セブンス―封印の七不思議』(岩崎書店)で第7回ジュニア冒険小説大賞、『カエルの歌姫』(講談社)で第45回日本児童文学者協会新人賞を受賞
高橋和枝[タカハシカズエ]
神奈川県生まれ。東京学芸大学卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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佳音
64
なんか涙が出た。温かい涙。たんくんとまあくんは、いっしょに遊ぶけど、おたがいほとんどおしゃべりをしない。たんくんは誘ってもくれない。ほんとにともだちなのかな。まあくんは、たんくんが自分のことをともだちと思っていないのではと不安になります。積極的に遊んだり、毎日一緒にいる人だけが、「ともだち」なんじゃない。自分の気持ちをうまく出せない子どもに、共感や安心を与えてくれる本。お父さんが、ともだちのおじさんとの会話からまあくんに、答えの一つをそっと示してくれるなど、気づきをもらえます。やさしい読みもの。2024/04/16
Midori Matsuoka
8
如月かずささんの文章と高橋和枝さんの絵がぴったりの幼年文学。内容は易しいけど、ふと立ち止まって自分とあの子ってホントに友だちなのかな?と思い悩む心持ちは小学校高学年くらいの子にも読んでほしい一冊。 くまのまあくんとたぬきのたんくんが遊ぶ時はしゃべったり盛り上がったりはしない。そんな静かな関係をお姉ちゃんに指摘されて、まあくんは「ぼくとまあくんってホントに友だちなのかな」と悩む。 お父さんがまあくんに(相手が自分を友だちと思ってくれてるか)「なんとなく わかるものさ。なんとなくでいいんだよ」と言うのがいい。2024/04/27
遠い日
3
なんていい子たちなんでしょう‼︎こういう本に出会えるのは何ものにも代えがたい幸せです。だから読むことをやめられない。友だちの「形」はみんな違うということを、身を以て理解したくまのまあくん。お姉ちゃんのひと言に心が揺らいで、たぬきのたんくんとの友情に疑問を持ってしまったけれど、お父さんが自ら示してくれた友だちとの関係に思うところがありました。ぼくたちなりの「形」でいいんだと確信したまあくん。たんくんのやさしい気持ちにちゃんと応えられました。高橋和枝さんのやさしいイラストがお話にぴったりです。2024/04/19
芦屋和音
1
熊のまあくんと狸のたんくんは、一緒に遊ぶけれどあんまり喋らない。まあくんのお姉ちゃんやクラスメイトは友だちと楽しそうに遊んでいる。まあくんはたんくんとホントに友だちなの?と思ってしまい……。学校で友だちといても苦しかったり疑問に思ったら読んでほしい。一緒にいて心地よい関係が友だちだよね、とあたたかい気持ちになるお話。2024/04/07
はる熊猫
1
面白くて優しい物語だ。自分も休み時間に本を読みまってるインドア系の子どもだったことを思い出した。友情って、互いに気づかえることだと思う。2024/04/05