内容説明
ふらりと旅に出たねこは、ふたりの飼い主に出会います。元さかな屋の「魚松」さんちのすぐるくんと、ねこアレルギーママのいる春山家のミナミちゃん。ぶきっちょで、負けずぎらいのねこはふたつの家を行ったりきたり。ごきげんな毎日でしたが…。
著者等紹介
広瀬寿子[ヒロセヒサコ]
神奈川に生まれ、京都に育つ。短歌誌「塔」同人として短歌を学ぶ。「小さなジュンのすてきな友だち」(あかね書房)で第8回児童文芸新人賞、「まぼろしの忍者」(小峰書店)で第27回日本児童文芸家協会賞、「そして、カエルはとぶ!」(国土社)で第49回青少年読書感想文全国コンクール課題図書、第33回赤い鳥文学賞受賞
そがまい[ソガマイ]
曽我舞。岐阜県に生まれる。三重大学教育学部美術科卒業。高校教員を経て、絵本、さし絵などをてがける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆみねこ
60
一匹のトラ猫が二つの家庭を行ったり来たり。猫も人間たちも幸せになるので心地よい! 2016/09/01
はる
44
ぶらりと旅に出た一匹のネコが二組の飼い主と出合います。二つの家庭をいったりきたり、こっそりと気ままな生活を続けていたネコですが…。さらりと読めてしまいますが、なかなか面白かったです。「ルドルフとイッパイアッテナ」をちょっと思い出しました。みんなネコには弱いんですよね(笑)。2016/08/01
ミーコ
40
ほっこりしたくて借りた猫ちゃんの本。飼い主が海外に・・・ 旅に出たトラ猫ちゃん 興味津々で読み進めました。ミナミちゃんちではべべ すぐる君ちではプーとして気ままに行ったり来たり…。台風で避難勧告が出た時には どうなるのかとドキマキしました。また旅に出るトラ猫 えっ⁉️って思いましたが 最後は落ち着けて良かった 良かった(=^ェ^=) 2018/02/14
マツユキ
11
前田くんの転勤が決まり、自ら家を出た猫は、辿り着いた町の2軒、ミナミちゃんのいる春山家と、すぐるくんのいる魚松さんの家を行き来することに…。気まぐれなのが、猫らしくて、良い。不器用なのに、負けず嫌いなのも、良い。どちらの家族もマイペースですが、猫思いで、優しくて、幸せになってね。前田くんも。2022/09/13
まりこ
4
〈朝日があたると金色に見え、頭はうつくしい夏みかんのよう〉な茶色と黄色のとらねこは、人間語を話すわけでもなく、まっこと猫らしいねこだ。飼い主さんの海外赴任を機に旅に出たねこは、たどり着い町で、ある時はべべ、ある時はプーとなり暮らし始める。矜持とユーモアと温かさを、さばさばした空気で包み込む。上質な物語。思わず泣いたね。小学校中学年から。広瀬寿子さんの物語はかっこいい。2015/02/15