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目次
いばる役人、あわれな農民
なさけしらずの領主たち
キリシタン浪人の陰謀
ゼウスの神の使者
いまぞ起つべきとき!
初戦の大勝利
捕われた母と妹
原城をめぐる攻防戦
さすがは“智恵伊豆”
肉親の愛
和平の機会はなくなる
ゆらぐ自信
うらぎり者
ついに最後
いざ天国へ昇りゆかん
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みや
13
島原の乱で3万人を越える大部隊の総大将となった天草四郎の伝記。彼個人に関する資料はほぼ残っておらず、フィクションを多大に含んでいるらしい。弾圧されるキリシタンたちの戦いだと思っていたが、年貢を取り立てられる農民や徳川幕府を憎む浪人たちも味方におり、だからこそ一枚岩ではない。死後の幸せを信じるキリシタンと現在の幸せを求める農民たちの対立構造が分かりやすかった。大人たちの策略に乗せられ、担ぎ出されただけに過ぎない四郎は、味方が争う様子に何を思っただろう。いつまで神を信じただろう。永遠の謎にたまらなく惹かれる。2024/02/09