出版社内容情報
パンデミックの時代、大震災の時代、革命と戦争の時代に、『カリガリ博士』は愛され、恐れられ、語り継がれた――近代日本の文学者は『カリガリ博士』の何に魅せられ、そこから何を汲みとったのか。日本のモダニズム、ミステリ・ジャンル、幻想とホラー、表現主義の受容、そしてこの百年の映画と文学の深い交渉について考察する。
装丁:岡本洋平(岡本デザイン室)
【著者紹介】
川崎賢子
1956年、宮城県生まれ。文芸・演劇評論家。日本近代文学研究者。博士(文学)。日本大学芸術学部芸術研究所研究員など。著書に『尾崎翠 砂丘の彼方へ』『もう一人の彼女 李香蘭/山口淑子/シャーリー・ヤマグチ』『宝塚 変容を続ける「日本モダニズム」』など。
内容説明
パンデミックの時代、大震災の時代、革命と戦争の時代に、『カリガリ博士』は愛され、恐れられ、語り継がれた―。近代日本の文学者は『カリガリ博士』の何に魅せられ、そこから何を汲みとったのか。日本のモダニズム、ミステリ・ジャンル、幻想とホラー、表現主義の受容、そしてこの百年の映画と文学の深い交渉について考察する。
目次
序章 百家争鳴―『カリガリ博士』を愛した日本文学
第1章 佐藤春夫と『カリガリ博士』―「指紋」をクロースアップする
第2章 江戸川乱歩と『カリガリ博士』―恐怖のメディアとしてのパノラマ
第3章 谷崎潤一郎と『カリガリ博士』―映画哲学の挫折
第4章 内田百〓と『カリガリ博士』―パンデミックの恐怖と幻想
第5章 芥川龍之介と『カリガリ博士』―終焉の表現主義
第6章 夢野久作と『カリガリ博士』―「ドグラ・マグラ」の父
第7章 映画へ/映画から―尾崎翠の文学的転機
第8章 尾崎翠と映画の厚み
第9章 稲垣足穂―彗星と映画機械
終章 『カリガリ博士』の呪いと祝福
著者等紹介
川崎賢子[カワサキケンコ]
1956年、宮城県生まれ。文芸・演劇評論家。日本近代文学研究者。博士(文学)。日本大学芸術学部芸術研究所研究員など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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