感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
MUNEKAZ
16
ロシア遠征以後のナポレオンの戦いって、ライプツィヒの大敗→百日天下であれよあれよと没落という印象だったので、意外と勝ち戦も多いんだというのが素直な感想。率いる軍勢はかなり寂しくなったが、軍人としての才覚は往時のイタリア戦線を思わせる冴えを見せる。それは最盛期の大陸軍の規模と戦争が、一人の人間の統率できる限界をいかに超えていたかの証明のよう。また天才ゆえのムラッ気というか、好不調の波も加齢とともに酷くなり、最期のワーテルローなんていいとこ無し。大著だが焦点は「軍人ナポレオン」の一点なんで読みやすかったです。2025/03/05
タカバル
0
ナポレオン戦争に関してこれだけ体系的・網羅的に書かれた本はないと思われる。ナポレオンはもちろん、彼と共に戦った元帥・将軍・兵士の物語は一種の作品のようにも感じられた。この名著が日本語で読めたことに感謝したい。2024/12/16