内容説明
宗教も科学も自信喪失の時代。行き詰まりを打開するものは?
目次
1 信と知の相関関係(キリスト教世界と近代科学の発達;仏教の場合 ほか)
2 信と知のせめぎあい(対話ではなく相互承認と互恵を;異なる手法―理知と宗教的直観 ほか)
3 瀬戸際に立つ信と知(揺らぐ知的体系―物理学以外の挑戦;揺らぐ宗教信仰―科学以外の挑戦)
4 信と知を統合する行(比叡山の千日回峰行;中世のエルサレム巡礼 ほか)
5 信と知の再構築(『科学と宗教の統合』=相互承認;有事と平時の行=共鳴する信と知 ほか)
著者等紹介
水谷周[ミズタニマコト]
京都大学文学部卒、博士(ユタ大学)、(社)日本宗教信仰復興会議代表理事、現代イスラーム研究センター副理事長、日本ムスリム協会理事、日本アラビア語教育学会理事、国際宗教研究所顧問など。日本における宗教的覚醒とイスラームの深みと広さの啓発に努める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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女神の巡礼者
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図書館の新刊コーナーで見つけた一冊。宗教と科学は私の学習テーマのひとつなので、タイトルだけで貸りちゃいました。開いてみて意外だったのは、著者が日本人のイスラム教信者で研究者だったことです。そのせいか、私の感想としては科学が行き詰っていると、科学に対してきびしく、宗教には過大な期待をお持ちのような気がしました。修業や巡礼には価値を見いだすのですが、イスラム原理主義者や過激派については触れないし、オウムや統一教会など現代の宗教の抱える問題についても言及しないのは片手落ちではないでしょうか。2023/12/10