感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
パトラッシュ
122
旧来の価値観が崩壊した革命後のフランスでは、治安状況も大混乱だった。歴史書ではブリュメールのクーデターでナポレオンが権力を掌握後は劇的に改善したように描かれるが、実際は殺人、強盗、誘拐、贋金と犯罪者のやりたい放題は続いた。これに王党派の叛乱や旧貴族のテロも加わり、不穏な空気が社会に充満していたのだ。それでもフーシェによる警察組織拡充で一応の安定がもたらされ第一帝政成立に繋がるが、皇帝自身も何度も暗殺されかけるなど内実は危険な状態だった。そんな犯罪全盛期も、全欧州を巻き込む大戦争の前には小事でしかなったが。2024/07/24
zoe
17
1800年頃の犯罪の記録。税金逃れの密売。盗賊が多かった。ナポレオンも毒殺されようとしていて、髪の毛からヒ素が検出されたとか。144頁。1904年は1804年の誤字かと。2024/07/05
Go Extreme
2
フーシェ: 1804年に啓察大臣に復職し治安維持に貢献 警察の権限拡大・組織の効率的な運営確立 130県に警察拡大→地方治安維持強化 ヴィドック: バリ犯罪捜査課・犯罪捜査に成功 同僚の嫉妬を受け妨害に直面 改悛した徒刑囚活用し特別班設立→情報収集強化 社会的背景と治安問題: 大革命→旧体制軍の廃止→治安維持困難化 国民軍設立も治安維持には不十分 富裕層の徴用回避により国民軍への不満増大 警察の手法と成果: スパイ活動で情報収集 特別故判所や新捜査手法導入→犯罪抑止 犯罪発生率減少・盗賊や密売人は依然問題2025/02/03