内容説明
もうひとつの現実を探す、時空を超えた恐怖の旅が始まる―1919年、読む者を狂わせる幻の奇書を求めて、ニューヨークの新聞記者ロバート・ブラックはニューイングランドへと旅立つ。クトゥルー神話の源泉にさかのぼり、あらたに再構築する『ネオノミコン』続編!
目次
1 黄色い印
2 ザ・フック
3 潜み棲む恐怖
4 白い猿たち
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sin
63
狂気を伝えると云うギヨの書を求めて元ヘラルドの記者が『冷気』『レッド・フックの恐怖』『インスマウスの影』『宇宙からの色彩』『ダニッチの怪』等々、クトゥルフ神話作品の点と点を線で繋ぐ動線を辿る過程で徐々に狂気の世界に導かれていく様が描かれていく…物語はクトゥルフ神話を結び合わせて歴史的な流れを持たせて再構築が成され興味深いし、この先彼がどのような光景を目撃することになるのだろうか?楽しみである。2022/11/30
コリエル
4
コミカライズとTRPGリプレイ程度のクトゥルフ知識しか無くて本作品を読んでしまったが、これはガチの『副読本』だった。元ネタとなった原作を知っておかないと、不穏な雰囲気と発言をする人々にあしらわれつつも運良く生き延びている主人公って感じで進行していて核心に触れない。仕方ないから原作に当たってみるか…2023/01/05
flatscan
1
情報量が多くて、かなりお腹いっぱい。これもう、小説でいいんじゃね?って気もするけど、ビジュアルだからこそできる演出もあるし、ページを開いた瞬間のぞっとする感じは漫画でないと得難い。主人公が沼にはまっていく様子をじわじわ見せられている印象。ラヴクラフトの色んなネタがあちこちに仕込まれてて(話の本筋でないにしても)ぞわぞわと厭な感触を受けてしまう(逆に、元ネタを知らない人には何のことだか分からない展開多し) 主人公の手記とか含め、読むのに結構時間かかるわ。是非とも最後まで出版して欲しい。2023/01/22
起死回生の一冊を求めて
1
「ネオノミコン」の読後の興奮も醒めやらず、この「プロビデンスAct 1」をほぼ一気読みしましたが、途中に挟まれる手記やらパンフレットやらで若干混乱。が、「ウォッチメン」のときや他のムーア作品のようにこのような番外編のような挿入が、より一層本編に深みと広がりを与えるという意味では成功していると思います(本編だけでも十分楽しめるので、すっ飛ばしてしまってもいいですが)。ただ、ベースにしているラヴクラフトの短編を分かっているほうがより楽しめるような気もします。「あれはアザラシですか?」みたいに笑。2022/12/09
sekimmer
0
〈「あのう、すいません。でもあれはなんですか?アザラシですか?」「あいな。ありゃあアザラシでさぁ。」〉ホイートリー家族が魅力的すぎる。2025/06/03