ファシズムへの偏流―ジャック・ドリオとフランス人民党〈下〉

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ファシズムへの偏流―ジャック・ドリオとフランス人民党〈下〉

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  • サイズ 46判/ページ数 297p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784336066640
  • NDC分類 312.35
  • Cコード C0023

内容説明

イデオロギーひしめく時代、ある転向者の肖像。ヴィシー政権時代にナチス協力者となり、反ボルシェヴィズム・フランス義勇軍団の創設者のひとりとしてドイツ国防軍の制服を着て戦った元共産主義者は、ドイツの敗色が濃厚となるなか自身の政権を画策。しかし、飛行機からの機銃掃射を受け謎の死を遂げる―もっとも著名なる政治的転向者ジャック・ドリオの軌跡を、政治、経済、社会、思想史などあらゆる背景から丹念にたどった評伝。

目次

第3部 ヴィシー政権下のフランス人民党 一九四〇~一九四二年(元帥の一兵卒として;フランス人民党の再生―反ユダヤ主義の激化;親独反共;反ボルシェヴィズム・フランス義勇軍団)
第4部 ヴィシー政権下のフランス人民党 一九四二~一九四四年(政権を目指して;再び東部戦線へ;強制労働徴用;戦況の悪化)
第5部 フランス人民党 最後の日々(亡命;最後の闘い;ジャック・ドリオの死;不条理な偏流)

著者等紹介

竹岡敬温[タケオカユキハル]
1932年、京都市に生まれる。京都大学文学部卒業、大阪大学大学院経済学研究科博士課程中退。1964年から66年まで、フランス政府給費留学生・文部省在外研究員としてパリ大学文学部、高等研究実習学院第六部門(経済学・社会科学部門)に留学。大阪大学経済学部講師、助教授、教授、大阪学院大学経済学部教授を経て、大阪大学名誉教授、大阪学院大学名誉教授、経済学博士。専門は社会経済史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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BLACK無糖好き

19
フランス共産党の指導的人物であったジャック・ドリオがファシズムへ偏流していく過程を描く。反ファシズム戦線の戦術をめぐって社会党への歩み寄りを主張したが、コミンテルンおよび共産党指導部との意見が対立し、ドリオは除名される(共産党は結局ドリオの戦術を採用する)。その後ファシストに転向しフランス人民党を結成。フランスがドイツ軍の占領下に置かれた以後、熱烈な対独協力支持者となり、ドイツ国防軍の制服を着て東部戦線で戦う。根底にあるのは共産主義に対する根深い憎悪。◇イデオロギーに依存し過ぎる怖さを知る。2021/09/03

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