内容説明
1990年代半ばフランス舞踊界でなにがおこったのか。振付家、ダンサー、観客という固定された関係性への疑義。それまでのダンスに内在化された慣習的なコードを拒絶し、大きな議論を巻き起こした「ノン・ダンス」という概念の出現。これらを巡る考察を通して「作者のダンス」から「作者の死」後のダンスへと移行するダイナミックな運動を記述し、変容し続けるコンテンポラリー・ダンスの現在を明らかにする。
目次
序章 「ノン・ダンス」―コンテンポラリー・ダンスの変貌
第1章 「ノン・ダンス」の始まり―コンテンポラリー・ダンスにおける政治と美学の転換
第2章 「ノン・ダンス」と文化政策の変遷―「八月二〇日の署名者たち」について
第3章 「ノン・ダンス」とポスト・モダン・ダンス
第4章 「ノン・ダンス」とパフォーマンス的転回
第5章 「作者のダンス」を超えて―ジェローム・ベルとグザヴィエ・ル・ロワ
結語
著者等紹介
越智雄磨[オチユウマ]
1981年、愛媛県生まれ。愛媛大学法文学部人文社会学科講師。博士(文学)。日本学術振興会特別研究員、パリ第8大学客員研究員、早稲田大学坪内博士記念演劇博物館招聘研究員等を経て現職。専門はフランスを中心としたコンテンポラリー・ダンスに関する歴史、文化政策、美学研究。早稲田大学演劇博物館においてコンテンポラリー・ダンスに関する展示「Who Dance?振付のアクチュアリティ」(2015‐2016)のキュレーションを担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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