内容説明
“芸術家小説”とは何か。その元祖、また典型と言われるドイツ・ロマン派の作家ルートヴィヒ・ティーク『フランツ・シュテルンバルトの遍歴』の分析を通じて、「埋もれた作家」ティークとその作品の重要性を明らかにする。ヨーロッパにおける芸術・芸術家と文学の関係を巡る清新な新研究。
目次
序章 ルートヴィヒ・ティークの略歴に代えて
第1章 芸術家小説史における位置づけ
第2章 ヴァッケンローダーとの共作
第3章 『シュテルンバルト』までのティークの活動
第4章 芸術家と社会
第5章 狂気の芸術家―あるいは芸術家の感じやすさ
第6章 現実の美と理想の美
終章 『シュテルンバルト』の芸術家小説性
付録1 『フランツ・シュテルンバルトの遍歴』各章の出来事一覧
付録2 『フランツ・シュテルンバルトの遍歴』より抜粋訳
著者等紹介
片山耕二郎[カタヤマコウジロウ]
1983年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科修了。博士(文学)。共立女子大学文芸学部非常勤講師。専門はドイツを中心とした西洋近代文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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