新しいマヤの文学<br> 夜の舞・解毒草

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新しいマヤの文学
夜の舞・解毒草

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  • サイズ B6変判/ページ数 268p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784336065674
  • NDC分類 995
  • Cコード C0097

内容説明

孤独で薄幸な少女フロールは、ある日、共に暮らしていた親兄弟が実の家族でないことを知った。フロールは長い髪の不思議な女・小夜(シュ・アーカブ)とともに、本当の父を探しに家を出る。森で出逢う怪しい住人たち、暗示めいた夢の数々、マヤの伝統舞踊の美しい情景…夢幻劇的でエモーショナルな少女の成長譚「夜の舞」。薬師、霊媒師、助産師、蛇使い、売春婦など、生前に貧窮した境遇にあった女性たち。彼女らの霊魂が語る苦難に満ちた人生の数々を語り手ソレダーが書き綴った、寓意的でメタフィクショナルな物語「解毒草」。中編2編を収めた、マジックリアリズム的マヤ幻想小説集。

著者等紹介

カン,イサアク・エサウ・カリージョ[カン,イサアクエサウカリージョ] [Can,Isaac Esau Carrillo]
作家、詩人。1983年、メキシコ合衆国ユカタン州ペト市に生まれる。ユカタン州師範学校で芸術教育、ユカタン州の芸術院でマヤ語による文学創作を学ぶ。『夜の舞』でネサワルコヨトル賞(2010年度)を受賞した他、ワルデマル・ノー・ツェク・マヤ文学賞(2007年度)、ユカタン大学文学コンクール・アルフレド・バレラ・バスケス賞(2008年度)などの文学賞を受賞。詩の朗読や、演劇で演技や演奏も行う。2017年に急逝

フチン,アナ・パトリシア・マルティネス[フチン,アナパトリシアマルティネス] [Huchim,Ana Patricia Mart´inez]
作家、マヤ文学研究者。1964年、メキシコ合衆国ユカタン州ティシミン市に生まれる。ユカタン州立大学人類学部でマヤ語・マヤ文学を学び、マヤの口承文学に関する調査・研究・教育に従事。ユカタン州立東部大学(UNO)などで教鞭をとる。主な著作に『山の中の思い出』(2005年度エネディーノ・ヒメネス先住民文学賞、2013年刊)、「無駄だ」(2006年度ユカタン大学文学コンクール・アルフレド・バレラ・バスケス賞)、『ポケット版マヤ語辞書』(2005年)などがある。2018年に急逝

吉田栄人[ヨシダシゲト]
東北大学大学院国際文化研究科准教授。1960年、熊本県天草に生まれる。専攻はラテンアメリカ民族学、とりわけユカタン・マヤ社会の祭礼や儀礼、伝統医療、言語、文学などに関する研究。訳書にソル・ケー・モオ『穢れなき太陽』(水声社、2018年。2019年度日本翻訳家協会翻訳特別賞)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

かもめ通信

23
<新しいマヤの文学>第三弾はタイプの異なる2つの中篇を収録。リズムのある美しい言葉で語りあげられている「夜の舞」は,薄幸の少女の幸せ探しの旅物語。蜘蛛の企みやフクロウの鳴く意味などが幻想的な彩りを添え、人びとの暮らしぶりやその口にのぼる言い伝えなどがエキゾチックな雰囲気を醸し出す。「解毒草」は枠物語的な構造の連作短編で,幻想的でありながら描かれる女達の貧困と苦難が生々しい。今回も訳者あとがきが充実していて十二分の読み応え。幸運にも書評サイト本が好き!を通じていただいたものだが,この先何度も読み返すだろう。2020/09/01

きゅー

12
異なる著者による計2篇の中編が収録されている。物語の室の高さからいえば圧倒的に『夜の舞』。しかし訳者あとがきを読むと、この作品がマヤ文化における貧困や、父権制的な社会文化を正当化する男性視線によって語られている、という指摘ももっともに感じられる。だからといって物語そのものの評価を変えるということではなく、様々な視点から作品は解釈されるのだなと感慨を新たにした。そういった意味で、社会的には最底辺にある女性を描く『解毒草』は、『夜の舞』のアンチテーゼであり、この2作品を選択した翻訳者の選書眼は素晴らしい。 2022/03/14

akubi

9
○夜の舞○ 暗闇をつれてくる夜がしのびあしで近づいてくる。わたしは気がつくと彼女の隣にいて、夜を創った鳥の歌を聴いている。夜の帳はわがままな蜘蛛のベッド。わたしの夢を絡めとる、鳥に囚われた蜘蛛たち。 夜に潰されそうになったら、夢が壊れそうになったら唄をうたいなさい。踊りなさい。頬を撫でる風と そのリズムがあなたのその勇気を讃えるから。 やがて世界へ溶けてゆくさいごの最期まで。 2020/11/26

刳森伸一

5
表題作の2篇を所収。「夜の舞」は、継母に育てられた少女が閉鎖的な村を脱して実父の下へ行き、そこで踊りの師匠として独り立ちする物語。「解毒草」は、社会的に弱い立場にある女性たち(老婆たち)を描くオムニバス形式の物語。「夜の舞」は弱き者への視線を持ちつつも伝統的な価値観を抜け出ていないため、「解毒草」と比べると、どうしても古く思えてしまう。「解毒草」の方は伝統的な価値観に対する批判精神が強く、個人的にはこちらの方が好み。2020/10/27

ざじ

3
マヤ文学を読むのは初めて。「解毒草」の、死者の声を作家が聞き書きとめる構成も生前貧窮していた九人の女性たちが主人公のかなり直裁的な語り口も好ましかった。2020/12/01

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