内容説明
一人の乙女を巡る“妻争い伝説”として知られ、森鴎外、川端康成、三島由紀夫が魅せられた、いにしえの物語に、みずみずしい生命を吹き込む、新しい時代の万葉集読本。
目次
玉響物語(神の姫;宮作り;白真弓;上棟式;玉響)
乙女のための万葉集講義(玉響の小筥;万葉幻想)
著者等紹介
福田玲子[フクダレイコ]
東京都生まれ。東京女子大学文理学部日本文学科卒業。アジア国際語学センター(神奈川県横浜市)。日本語非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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さら
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最初に『玉響物語』、菟原娘子(うないおとめ)の伝説が語られます。結末が予想出来てしまう物語ですが引き込まれます。菟原壮士も菟原娘子も、また茅渟壮士も若く純粋なのです。そんな彼らの伝説を詠んだ歌が万葉集には収められているのです。 本書の後半は《乙女のための万葉集講義》、万葉集の歌が紹介されています。多摩川に さらす手作り さらさらに なにぞこの子の ここだ愛(かな)しき 音の響きが心地よくリズミカルな歌です。知っている方も多いと思います。 私も数少ない知っている歌の中で好きな歌です。 →2019/12/09
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