内容説明
赤毛の青年ジェラルドが先祖ドム・マニュエルのロマンスを執筆中、悪霊が現われ、お前の肉体に乗り移って現世を引き受けてやろうと言う。申し出を受け入れたジェラルドは銀の馬カルキに跨り、彼方の都アンタンに向かった。あらゆる神の終着地である彼の地を統べる文献学匠になり代わり、その王座に座るつもりなのだ。その途上、不思議な鏡の魔力で、神話的人物、英雄たちへの転生を体験したジェラルドは、至上神としての己の運命を確信するのだが―文学の古典や歴史、神話の自在な変奏により展開される“造物主/詩人への悲歌”。
著者等紹介
キャベル,ジェイムズ・ブランチ[キャベル,ジェイムズブランチ] [Cabell,James Branch]
アメリカの作家、系図作製者。1879年ヴァージニア州リッチモンドの名家に生まれる。幼少時から神話・伝説・聖書を耽読し、大学卒業後、新聞記者を経て作家となる。1904年に長篇第一作Eagle’s Shadowを発表、本書は架空の王国ポアテムを舞台に二十三代九世紀にわたる一大ファンタジイ・シリーズ“マニュエル伝”全十八巻に発展した。その一冊『ジャーゲン』(1919。邦訳国書刊行会)は「不道徳な内容」のため発禁事件を引き起こし、それが話題を呼んで大ベストセラーとなった。他の代表作に『夢想の秘密』(1917。邦訳国書刊行会)、『土の人形』(1921。邦訳国書刊行会近刊)、『イヴのことを少し』(1927。本書)など。1920年代は「キャベル時代」とも呼ばれるほど批評界から高い評価を獲得、同時代アメリカ文学を代表する作家と目された。1958年に死去
垂野創一郎[タルノソウイチロウ]
1958年、香川県生まれ。東京大学理学部数学科卒。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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ケイ
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