内容説明
果てなき夢の実現に、命をかけた男たち!ベーリングと3000人に及ぶ探検隊はシベリア無人地帯を横断し、嵐、海難、壊血病、漂着を乗り越え、アメリカ北岸を目指す。
目次
第1部 ヨーロッパ(大使節団;第一次カムチャツカ探検隊;完璧な計画)
第2部 アジア(サンクトペテルブルクからシベリアへ;対立;幻の島々)
第3部 アメリカ(大陸ボリシャヤ・ゼムリヤ(アラスカ)
遭遇
海難)
第4部 どこかわからない場所(青狐の島;死と賭けトランプ;新しい聖ピョートル号)
結び ロシア領アメリカ
著者等紹介
バウン,スティーブン・R.[バウン,スティーブンR.] [Bown,Stephen R.]
カナダのオタワ生まれ。アルバータ大学で歴史学を専攻後、メディア界に身を置く。2002年から科学や航海の歴史に変革をもたらした事件・人物に関わる作品、冒険と交易の接点に注目した作品を発表。現在、カナディアンロッキーのバンフの近くに住んでいる
小林政子[コバヤシマサコ]
1972年、明治学院大学英文学科を中退し外務省入省。リスボン大学にて語学研修。主に本省では中近東アフリカ局、国連局原子力課など。在外ではブラジル、カナダに勤務。1998年外務省を退職し翻訳を志す。ユニ・カレッジにて日暮雅道氏、澤田博氏に師事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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蘭奢待
27
1700年代のロシア帝国。政府の命で、艱難辛苦の極東の探検にでるベーリング隊の記録。2022/08/20
ようはん
18
18世紀ロシアによるベーリング隊のアリューシャン方面の探検と遭難は少年時代に学研で出た絶滅動物特集漫画のシュテラーダイカイギュウの話で知り、同時に壊血病の存在も初めて知った記憶。探検隊結成からの物資調達を巡るゴタゴタや探検を通して続いた内部対立、壊血病や遭難での過酷な環境によりベーリングら多数の死亡者が出て隊が崩壊寸前になる等全体的に陰鬱さが漂う。帰還後も長らく正当な評価はされず、後発の商人や猟師によりラッコ等の海洋生物の乱獲を招いてしまったのも辛い。2023/10/21
スプリント
11
ベーリングとチリコフがたどった航路が掲載されていますが、天候に翻弄され迷走していることがわかります。 広大な海で針路がわからなくなり、なんとか漂着した島でも食糧と水に悩み、壊血病の症状に怯える日々。探検隊の絶望が伝わってきます。2022/04/03
勝浩1958
7
全く未知の世界に飛び込んだ勇気に脱帽します。現在の視点からすれば無謀と思える計画も、その当時のロシアにとっては是非とも成し遂げたかったことなのでしょうが、ベーリングほか多くの人がその犠牲となったのです。2020/03/03
にゃんにゃんこ
4
面白さ70 第二次カムチャッカ探検隊の海難事故 有名なベーリングが遭遇した遭難事件。2021/08/11