内容説明
アール・ヌーヴォーの旗手アルフォンス・ミュシャと、その艶麗なる女性像を受容し展開した白馬会や『明星』そして「日本のミュシャ派」。浮世絵の技法を学ぶために憧れの日本にやって来たエミール・オルリクと、その抒情的な作品に刺激された日本の版画家たち―。チェコ出身のふたりのアーティストを軸に、寄せては返す“ジャポニスム”のうねりを、グラフィック作品を中心とした600点余の図版と充実の論考でたどる。
目次
めぐるジャポニスム―展覧会「ミュシャと日本、日本とオルリク」への道案内として
序章 ジャポニスム―光琳、型紙、そして浮世絵
第1章 チェコのジャポニスム
第2章 ミュシャと日本
第3章 日本とオルリク
第4章 オルリク―日本の思い出/後継者たち
ヴォイチェフ・プライシクと彼の日本美術に関する考察
ミュシャと日本をめぐる一考察 『明星』周辺のアール・ヌーヴォー受容について
日本が見たエミール・オルリク
プラハからダッハウへ―エミール・オルリクとヴァルター・クレム、カール・ティーマン
エミール・オルリク「日本の多色木版画についての覚書」1901年