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出版社内容情報
独自の文化が現在でも脈々とうけつがれる土地、諏訪。諸分野の研究者が結集し脱領域に、極めて特異な信仰・文化体系を明らかにする。記紀とは異なる国譲り神話の伝承、在地の神である洩矢神(モレヤ神)、千鹿頭神(チカト神)、ソソウ神、その陰に見え隠れする天白、他界を放浪する甲賀三郎譚、そして日本民俗学史上最大の謎である神、ミシャグジ――。これら異貌の神々への信仰、タケミナカタの子孫と伝わる大祝、ミシャグジの祭祀を独占的につかさどる守矢家、伝承にのみその名を残し中世の闇に消えた風の祝など、独自の文化が脈々とうけつがれる土地、諏訪。「神話学」「物語学」「宗教学」「民俗学」「文化人類学」「芸能史学」「歴史学」「社会学」「考古学」といった、諸分野の研究者が脱領域的に結集し、悠久の縄文時代から近代までの時間の広がりの中に信仰の源流をさぐり、視座を三信遠からはるかユーラシアにまで広げた宗教芸能研究、さらには縄文図像学を援用し、その極めて特異な信仰・文化体系を明らかにする。
はじめに
総論 諏訪学の構築のために
第一部 諏訪の信仰・儀礼世界―中世から近代へ
囚われの聖童たち―諏訪祭政体の大祝と神使をめぐって
守屋山を巡る習俗と伝承
産業の神たる諏訪明神―養蚕信仰の代替から結社の神格へ
●キーワード
御射山
御柱と古御柱
●諏訪学の先駆者
伊藤冨雄
金井典美
第二部 芸能・語りもの・信仰―三信遠とユーラシアの視界から
諏訪信仰を拓く―諏訪神楽の視界から
御室の猿楽―諏訪社・冬の祭の神事芸能
天白は星のくらいの神なれば―天白巫試論
ユーラシアの「甲賀三郎」―テュルクの英雄譚とシャマニズム
●キーワード
甲賀三郎と「しはんじょうの杖」
●諏訪学の先駆者
宮地直一
今井野菊
第三部 縄文神話
対称弧刻文の神話考古
大地に描かれた胎芽→胎児→出産像をめぐって―縄文図像と三木胎生学
●キーワード集
縄文図像学の源流
●諏訪学の先駆者
武井正弘
古部族研究会
鳥居龍蔵
諏訪フォーラム報告
おわりに
山本ひろ子[ヤマモトヒロコ]
著・文・その他/編集
挽地康彦[ヒキチヤスヒコ]
著・文・その他
坂井弘紀[サカイヒロキ]
著・文・その他
原直正[ハラナオマサ]
著・文・その他
田中基[タナカモトイ]
著・文・その他
小林公明[コバヤシキミアキ]
著・文・その他
折井克比古[オリイカツヒコ]
著・文・その他
宮嶋隆輔[ミヤジマリュウスケ]
著・文・その他
内容説明
記紀とは異なる国譲り神話の伝承、在地の神である洩矢神(モレヤ神)、千鹿頭神(チカト神)、その陰に見え隠れする天白、異界を遍歴する甲賀三郎、そして日本民俗学史上最大の謎である神、ミシャグジ―。これら異貌の神々への信仰など独自の文化が現在まで脈々とうけつがれる土地、諏訪。脱領域的に諸分野の研究者が集結し、中世から近代までの時間の広がりの中に信仰の源流をさぐり、語り物と宗教芸能の関係を三信遠からはるかユーラシアにまで視座を広げ、さらには縄文と神話考古の観点から、その極めて特異な信仰・文化体系を明らかにする。
目次
諏訪学の構築のために―序論にかえて
第1部 諏訪の神事と信仰―中世から近代へ(囚われの聖童たち―諏訪祭政体の大祝と神使をめぐって;守屋山の習俗と伝承;産業の神・諏訪明神―養蚕信仰から結社の神へ)
第2部 宗教芸能と伝承―三遠南信とユーラシアの視界から(神の子を孕むには―諏訪神楽再考;御室の猿楽―諏訪社・冬の祭の神事芸能;天白は星のくらいの神なれば―天白巫試論;ユーラシアの『甲賀三郎』―テュルクの英雄譚とシャマニズム)
第3部 縄文の神話考古(大地に描かれた胎芽・胎児・出産像をめぐって―縄文図像と三木胎生学;対称弧刻文の神話考古)
著者等紹介
山本ひろ子[ヤマモトヒロコ]
1946年生。早稲田大学第一文学部史学科中退。日本宗教思想史専攻。私塾「成城寺小屋講座」を主宰。和光大学表現学部名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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