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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ふみふみ
14
衒学臭、脱線、SFがまぶされ語られる奇妙奇天烈なエピソードの連続、その独特なスタイルは例えるとポーランドのピンチョンって感じがしなくもないです。ただ、パラノイア度はそこそこで何より読みやすい。全般的にはナンセンス小説ですけど、パズルの要素を持ち、でもネタが必ず回収されるわけでもなく、映画でいうカルト作品みたいな印象です。2025/02/12
ゆーかり
14
ポーランド作家による1986年の作品。作品説明からして訳がわからない〈意味による支配の打倒を標榜するこの珍妙無類なノンセンス哲学。SFミステリ奇想小説の行間を読んではいけない。文豪が列車の中で頓死。残された妻と愛人は恋人同士になりマヨルカ島に移住、そこに女占い師と息子の天才少年、下半身不随の哲学教師とその妻子が現れ…〉読み始めてもなんやこりゃ。黒いプードル爆弾?なのに気になって読んでしまった。ナンセンス文学より村上春樹系の世界の方が近いかも。それでサーディンは何だったんだっけ?宇宙?神?人物の繋がりが複雑2024/12/14
taku
13
アバンギャルドで、印象的な匂わせが随所にある奇妙な小説。この類は微妙な読後感になったりもするけど、当書は最後まで楽しめた。筋が横ずれしていくなか章ごとに面白さがあって、人物やエピソードに少しずつ関連が見えてくると面白味が増す。妻と愛人の「ダンシング・レディース」がツボ。少年が女の子に捧げたラブレター「ユークリッドはマヌケだった」も何か凄い。最終章、これが結びなんて呆れながら感心して笑っちゃう。 2025/01/08
Ai
9
こうやってレビューを書くのが非常に難しい作品なんだけど、読んでいておもしろかったというのは言える。登場人物の血縁やエピソードの連続性よりも、今ここで起こっていることの奇想さを楽しむ物語。2025/03/24
garth
8
公理は不滅ではない。政治は不滅ではない。詩は不滅ではない――良いマナーは不滅である。2024/12/25