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虚構の男

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  • サイズ B6判/ページ数 305p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784336060570
  • NDC分類 933
  • Cコード C0397

出版社内容情報

唖然とする展開、開いた口がふさがらなくなるラスト……早すぎたジャンル混淆作家デイヴィスによるサプライズ連打小説!唖然とする展開、開いた口がふさがらなくなるラスト……早すぎたジャンルミックス作家L・P・デイヴィスによるストーリー紹介厳禁のサプライズ連打小説! 本邦初訳。

時は1966年、イングランドの閑静な小村で小説家アラン・フレイザーが50年後(2016年!)を舞台にしたSF小説の執筆にいそしんでいるところから物語は始まる。気さくな隣人、人懐っこい村の人々はみな彼の友だちだ。やがて一人の謎の女と出会い、アランの人生は次第に混沌と謎の渦巻く虚構の世界に入り込んでいく――国際サスペンスノベルか、SFか? 知る人ぞ知る英国ミステリ作家L・P・デイヴィスが放つ、どんでん返しに次ぐどんでん返しのエンターテインメントにして、すれっからしの読者をも驚かせる正真正銘の問題作!(1965年作)

〈読者を幻惑させ、唖然とさせる力は、ミステリー、ホラー、SFというジャンルの境界線を大胆にまたぐところから生まれている。かつては熱狂的な固定読者層がつかずに、とらえどころのない作家としてL・P・デイヴィスを忘却の淵に追いやる原因となった持ち味こそ、彼の小説を読む最大のおもしろさであることを、現在の読者なら充分に理解できるのではないか。その意味で、L・P・デイヴィスは早すぎた作家であり、未来になって再評価されることが作品中に予言として書き込まれていたようにも思える〉(若島正:本書解説より) 

L・P・デイヴィス[エルピーデイヴィス]

矢口誠[ヤグチマコト ]

内容説明

唖然とする展開、開いた口がふさがらなくなるラスト…早すぎたジャンルミックス作家L・P・デイヴィスによるストーリー紹介厳禁のサプライズ連打小説!本邦初訳。

著者等紹介

デイヴィス,L.P.[デイヴィス,L.P.] [Davies,Leslie Purnell]
1914年イングランド・チェシャー州生まれ。マンチェスター大学を卒業、検眼士の資格を得て薬局を営む。軍医としてフランス・北アフリカ・イタリアで従軍後、郵便局長を務めたり、眼鏡商・煙草屋を経営する。1960年短篇“The Wall of Time”で作家デビュー、64年には長篇第1作『忌まわしき絆』を刊行(邦訳論創社)、以来20冊を超えるミステリ・SF・ホラーのジャンルをミックスした作風の作品を執筆。88年スペイン領カナリア諸島で死去

矢口誠[ヤグチマコト]
1962年生まれ。慶應義塾大学国文科卒。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

66
冒頭は村の平和な一時、それが次第に不穏な雰囲気を帯び始める。それは段々と深まっていき、中盤で頂点に達した後……ああ、題名はこういう事であったのだな。いやこれは凄い、ジャンルを軽々と飛び越えていくという触れ込みであったが、飛び越えていくのはジャンルだけではなく登場人物の立場もオセロが裏返るかのように次から次へと変わっていく。その度に話は大きくなっていき、一頁たりとも目が離せない。大風呂敷を広げるだけ広げきって、それがきちんと回収されているのも流石と言ったところか。それにしても今年中に読めて良かった。2016/10/16

りー

41
2016年の今年読むべき、ジャンルを跨いだサスペンス。一読者としては冒頭から「これはきっとこんな展開に違いない」と色々予想してやまないのだけれど、その予想は決して鮮やかではない手口で次々と裏切られる。アクションありホラーありミステリありでB級の匂いを放ちながらも力技で物語を収めてしまうあたりは見事。地味に張り巡らせた伏線も割とちゃんと回収してあって楽しい。最後にもう一度言う。読むのは2016年である今年がおすすめである、と。2016/06/05

sssakura

39
面白かった〜。M!dor!さんの装画に惹かれて手に取ったら、大好きな脳にまつわる話でした。「人工生命のなかの人工人間」SF?サスペンス?いろんな要素が混じりあって、何度もひっくり返されて、まさかの結末。なにより愉快なのは、話の中での現実が、まさしく今、2016年と設定されていること。ドーキー・アーカイヴシリーズ、かなり期待できそうです!2016/07/25

本木英朗

35
ドーキー・アーカイヴという叢書の劈頭を飾るに相応しい怪作にして快作。伝統的な英国の田園小説めいた雰囲気からどんどんのっぴきならない展開をたどり、最後に着地したところは、いやもうとにかく「読んで体験してくれ」としか言えんのです。若島正が解説でいう「早過ぎたジャンル混淆作家」というのが全てなんでしょうな。印象としてはブレイク・クラウチの『パインズ』に似てるんだけど、あっちが現代アメリカらしさ溢れるドラマっぽい展開であるのに対し、こちらは往時の英国らしいやや歪んだユーモアが楽しめる。好みとしては断然こっちです。2016/06/12

かわうそ

35
冒頭から序盤にかけての「何が起こっているんだろう」というワクワク感は尋常ではなく、読者を驚かせるため予想外の展開を繰り返して若干腰が砕けそうになりながらも強引に最後まで押し切ってしまう。<ドーキー・アーカイヴ>の開幕を告げるにふさわしい怪作でした。2016/06/04

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