後藤明生コレクション〈4〉後期

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後藤明生コレクション〈4〉後期

  • 後藤 明生【著】
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  • サイズ B6変判/ページ数 500p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784336060549
  • NDC分類 918.68
  • Cコード C0393

内容説明

スズメ蜂に刺され九死に一生を得たわたしは、その顛末と考察を「蜂アカデミー」へ報告すべく、古今東西の文献を渉猟し、蜂の被害を報じた新聞記事を蒐集し、果ては蜂被害者の取材へと出掛けていく。「蜂アカデミー」への報告に仮託した“蜂の博物誌”「蜂アカデミーへの報告」。単身赴任の初老の男が、地図を片手に大阪の街を歩き回る。ある時はマーラーの交響曲を聴くために、またある時は「四天王寺ワッソ」の見物に。そしてその道行きの末に俊徳丸の墓と思しき古墳へとたどり着く。大阪の日常を幻想空間へと異化する「しんとく問答」ほか、全16作を収録。

著者等紹介

後藤明生[ゴトウメイセイ]
1932‐1999。旧朝鮮咸鏡南道永興郡永興邑(現在の朝鮮民主主義人民共和国)で生まれる。1946年、三十八度線を越境、福岡県に引き揚げる。1953年、早稲田大学露文科入学。1955年、「赤と黒の記憶」が第四回全国学生小説コンクール入選。大学卒業後、博報堂を経て平凡出版(現マガジンハウス)入社。1962年、「関係」が第一回文藝賞中短篇部門の佳作となる。1968年、平凡出版を退社し、小説家専業に。1989年、近畿大学文芸学部教授、1993年に学部長となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ドン•マルロー

19
何と言っても「蜂アカデミーへの報告」である。山小屋にて蜂に刺された男が存在しない蜂アカデミーなる組織に報告書を提出し、そこに記載された内容がそのまま掲載されるという後藤明生らしく一風変わったスタイルの小説である。ファーブル昆虫記を初め膨大な資料の引用から、蜂と戦うための装備である捕虫網とハエ叩き等の詳細な記載、その他雑記的な記録などがバックボーンとなり、あたかも無数の枝葉をまとった巨木のような観を呈しながら、蜂への愛とも呪詛的ともとれる文章が綴られる。こんなクレイジーな小説が面白くないわけないじゃないか!2018/11/13

Bartleby

15
「蜂アカデミーへの報告」を読みたくて手に取った。著者自身がスズメバチに刺されて死にかけた実体験をほぼそのまま小説にしている。蜂被害のあれこれやプラトン、ファーブル、アリストファネスなどからの引用によって編まれているのはさながらメルヴィルの『白鯨』であり、ほんとにどうでもよい内容であるのはカフカの「あるアカデミーへの報告」と同様だ。「ハエ叩き」など、くだらなさすぎて噴き出したほど。でもこれはみなほめ言葉だ。なぜこんなに面白く読めてしまうのか。「おまえなんか知り尽くしてやる」という執念の声が聞こえてくる。2022/12/13

amanon

5
え!何なのこれは?一見、本書を多く占める、書簡体、講演風、あるいはレポートを装った小説の数々にいささか面食らう。文字面だけを追えば、サラっと読める内容なのだけれど、勝手に著者の二代目を名乗るいとうせいこうも指摘する通り、どこか著者独特の緻密なしかけが施されているようで、なかなか侮れない。個人的にとりわけ面食らったのが、架空のアカデミーへのレポートという人を食ったようなスタイルの「蜂アカデミー~」。「ハチキチ」ではないと言明しながらも、蜂についての蘊蓄が述べられるのも著者ならではか。いずれまた読み返したい。2024/08/07

ハイザワ

5
『蜂アカデミーへの報告』。「報告」することで生まれる怪文書感。読者を無理矢理巻き込むことで、読者自身が「楕円」の中に巻き込まれる。「楕円」というのはその意味で、テクストの持つ平面に留まらない、テクストー読者間でも成り立つ立体的なものとして現れるのではないか……とかは別にどうでもよくて、家に蜂が出て退治したってだけの話をこんなに面白く書けるの天才じゃないですか??? まずタイトルの時点で勝ち。「蜂アカデミー」って何? 蜂とニンニク(?)の関係性について延々話した挙句、相手に誤解されるのもユーモアが効いてる。2019/05/03

フリウリ

4
「蜂アカデミーの報告」が目当てで読んだ。しかし、「蜂~」や「十七枚の写真」などの報告型小説、そして「禁煙問答」「しんとく問答」などの問答型小説という、同じ「形式」の横糸に、蜂(および軽井沢の山荘)、そして俊徳丸(および四天王寺)などの、同じ「内容」の縦糸があいまって、1冊全体で1つの作品をなしているようで、とてもおもしろかった。小説は、テーマと文体で成り立つ。よいテーマを見つけることは、出発点に過ぎず、それをどのような文体や形式で展開するかに、小説の「肝」はある、ということを教えてくれるようだ。92023/03/05

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