後藤明生コレクション〈3〉中期

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後藤明生コレクション〈3〉中期

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  • サイズ 46判/ページ数 488p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784336060532
  • NDC分類 918.68
  • Cコード C0393

出版社内容情報

「内向の世代」の旗手・後藤明生。その粒ぞろいの作品から、後藤と縁の深い編集委員たちがセレクトした選りすぐりの作品を集大成。笑坂、女街道、分去れ……信濃追分の地理と風物を背景に、かの地で遭遇した不可思議な体験を描く「煙霊」「石尊行」。団地のそばの川を遡ることは時間を遡ることに似て、わたしの記憶はいつしか少年期を過ごした生まれ故郷の朝鮮北部へと導かれていく。望郷と断念の交錯する「二色刷りの時間」のなかでとらえた人間存在の喜劇性と不思議を、安らぎに満ちた筆致で描いた「思い川」。かつて信濃追分宿に実在し、隠れキリシタンであったがゆえに処刑されたという遊女・吉野大夫。二百年前の伝説を探し求め、定かならぬ伝承のラビリンスに足を踏み入れたわたしだったが、その正体はようとしてつかめぬまま小説は次々と脱線と増殖を重ねていく……谷崎潤一郎賞受賞作「吉野大夫」ほか、全11作を収録。

月報=金井美恵子・佐伯一麦・朝吹真理子
装画=タダジュン
装訂=川名潤(prigraphics)

煙霊
思い川
変容
夢かたり

智恵子の首
石尊行
針目城
麻?良城

吉野大夫
「中期」の後藤明生(奥泉光)

後藤明生[ ゴトウメイセイ ]
1932年、旧朝鮮咸鏡南道永興郡永興邑(現在の朝鮮民主主義人民共和国)で生まれる。1946年、38度線を越境、福岡県に引き揚げる。1953年、早稲田大学露文科入学。1955年、「赤と黒の記憶」が第4回全国学生小説コンクール入選。大学卒業後、博報堂を経て平凡出版(現マガジンハウス)入社。1962年、「関係」が第1回文芸賞中短篇部門の佳作となる。1968年、平凡出版を退社し、小説家専業に。1989年、近畿大学文芸学部教授、1993年に学部長となる。1977年に『夢かたり』で平林たい子文学賞、1981年に『吉野大夫』で谷崎潤一郎賞、1982年に『笑いの方法―あるいはニコライ・ゴーゴリ』で池田健太郎賞、1990年に『首塚の上のアドバルーン』で芸術選奨文部大臣賞を受賞。

いとうせいこう[ イトウセイコウ ]
作家・クリエイター。1961年東京都生まれ。早稲田大学法学部卒業後、出版社の編集を経て、音楽や舞台、テレビなどの分野でも活躍。1988年『ノーライフキング』で作家デビュー。1999年『ボタニカル・ライフ』で第15回講談社エッセイ賞、2013年『想像ラジオ』で第35回野間文芸新人賞、第2回静岡書店大賞(小説部門)を受賞。

奥泉光[オクイズミヒカル]
1956年山形県生まれ。国際基督教大学教養学部人文科学科卒業。同大学院博士前期課程修了。1986年、すばる文学賞の最終候補作『地の鳥 天の魚群』を「すばる」に発表しデビュー。主な著作に『ノヴァーリスの引用』(第15回野間文芸新人賞)、『石の来歴』(表題作で第110回芥川龍之介賞)、『神器―軍艦「橿原」殺人事件』(第62回野間文芸賞)、『東京自叙伝』(第50回谷崎潤一郎賞)などがある。

島田雅彦[ シマダマサヒコ ]
1961年東京都生まれ、川崎育ち。東京外国語大学ロシア語学科在学中の1983年『優しいサヨクのための嬉遊曲』が芥川賞候補となり、作家デビュー。1984年『夢遊王国のための音楽』で野間文芸新人賞、1992年『彼岸先生』で泉鏡花文学賞、2006年『退廃姉妹』で伊藤整文学賞、2008年『カオスの娘』で芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。2010年下半期より芥川賞選考委員を務める。現在、法政大学国際文化学部教授。

渡部直己[ ワタナベナオミ ]
1952年東京都生まれ。現在、早稲田大学文学学術院教授。主な著書に、『中上健次論』、『不敬文学論序説』、『日本小説技術史』などがある。

内容説明

団地のそばの川を遡ることは時間を遡ることに似て、いつしか記憶は少年期を過ごした生まれ故郷の朝鮮北部へと導かれていく。望郷と断念の交錯する「二色刷りの時間」のなかでとらえた人間存在の喜劇性と不思議を、安らぎに満ちた筆致で描いた「思い川」。かつて信濃追分宿に実在し、隠れキリシタンであったがゆえに処刑されたという遊女・吉野大夫。二百年前の伝説を探し求め、定かならぬ伝承のラビリンスに足を踏み入れたわたしだったが、その正体はようとしてつかめぬまま小説は脱線と増殖を重ねていく…谷崎潤一郎賞受賞作「吉野大夫」ほか、全11作を収録。

著者等紹介

後藤明生[ゴトウメイセイ]
1932‐1999。旧朝鮮咸鏡南道永興郡永興邑(現在の朝鮮民主主義人民共和国)で生まれる。1946年、三十八度線を越境、福岡県に引き揚げる。1953年、早稲田大学露文科入学。1955年、「赤と黒の記憶」が第四回全国学生小説コンクール入選。大学卒業後、博報堂を経て平凡出版(現マガジンハウス)入社。1962年、「関係」が第一回文藝賞中短篇部門の佳作となる。1968年、平凡出版を退社し、小説家専業に。1989年、近畿大学文芸学部教授、1993年に学部長となる。1977年に『夢かたり』で平林たい子文学賞、1981年に『吉野太夫』で谷崎潤一郎賞、1982年に『笑いの方法―あるいはニコライ・ゴーゴリ』で池田健太郎賞、1990年に『首塚の上のアドバルーン』で芸術選奨文部大臣賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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amanon

6
前半に収められた短編についても色々と思うのところがあったのだけれど、後半を占める「吉野太夫」を読んでいたら、その印象が殆ど消えてしまった(笑)。二十数年ぶりの再読だが、初読の際には何だか煙に巻かれたというか、結局何の話だったのかよく分からないという印象だったが、改めて読み返してみると、解説にもあるように、一見これといった方向性もなくグダグダとエピソードを書き連ねただけのように見えながら、精緻な計算がなされ、また読者を煙に巻きながらも、ちゃんと読みどころも用意してくれているといなかなか心憎い作品だと痛感。2024/07/12

フリウリ

3
まずは「吉野太夫」。吉野太夫といっても有名な吉野太夫ではないほうの吉野太夫を求めて、信濃追分近辺や書物の中をウロウロする話であり、そのウロウロ加減がとてもおもしろいのだけれど、途中、友人からの書簡に応答するというかたちで、谷崎潤一郎の「吉野葛」(という「おかしな小説」)や、花田清輝の「吉野葛注」への言及があり、別件ではあるけれど、本書が谷崎潤一郎賞をとっていて、かつ最近、後藤明生が「吉野葛」について語る肉声(youtube)があることを知り、まだ聞いていないけれど、考えさせられている。おもしろい。92023/03/09

ナカユ〜、

3
僕の主観だが、今の慌ただしい、派手だ、という感じの現代日本文学に慣れ親しむと、どうも緩すぎるように見えちゃう読めちゃう後藤さんの小説群なんだけど、普段SFばかり読んでる僕も、そのあまりにもリズムの違いについつい笑ってしまうのだが、ただ、物語を読者に読ませ、深く潜らせるには、ゆっくりと向かわなければならない後藤さんのテクニックなんだと思う、一緒に潜ろう、超良書、2021/10/28

きたうら

0
短篇「針目城」終盤の文章の実直さに胸を衝たれた。2024/09/22

すし

0
『吉野大夫』のみ読んだ。2020/03/22

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